NHK連続テレビ小説『おしん』(4月4日放送開始)が最高視聴率62.9%を記録し、東京ディズニーランドが開園(4月15日)、任天堂が「ファミリーコンピューター」を発売(7月15日)。そんな中、日本初のプロレス専門週刊誌『週刊プロレス』が創刊した。プロレス界ではIWGP決勝でのアントニオ猪木の失神事件をはじめ、タイガーマスクの突然の引退表明やテリー・ファンクさよならシリーズの開催、長州力らの維新軍結成などが話題に。〔1983年の主な出来事〕
★1月11日 全日本後楽園のシリーズ開幕戦に高千穂明久がザ・グレート・カブキとして初登場。フェースペイントと毒霧が人気を呼び“カブキ・ブーム”に。
★3月4日 新日本相模原のメインでアドリアン・アドニス&ボブ・オートン・ジュニアが木村健悟に対しハイジャック戦法を披露。ここからタッグにおけるツ―プラトン攻撃がブームに。
★4月3日 新日本蔵前で長州力が藤波辰巳のWWFインター・ヘビー級に挑戦。ラリアットで3カウントを奪い王座奪取(この年のプロレス大賞ベストバウト)。
★4月13日 前田明(日明)がイギリス遠征からゴッチ道場を経て1年2カ月ぶりに凱旋帰国。トレーニングパートナーを務めた髙田延彦も同時に帰国。
★5月6日 新日本福岡大会より「IWGP決勝リーグ」が4週間オフなし28興行で開幕。
★5月7日 全日本女子川崎にて女子プロレス初の髪切りマッチ。WWWA世界シングル王者のジャガー横田がラ・ギャラクティカに敗れ丸坊主に。
★6月1日 5月途中から新日本のシリーズをボイコットしていた長州力&アニマル浜口がフリーとなることを宣言。
★6月2日 新日本蔵前でのIWGP決勝戦でアントニオ猪木がハルク・ホーガンのアックスボンバーを受け舌を出して失神、KO負け。病院へと搬送される。当日夜のニュース番組や翌朝の一般新聞でも報じられた。
★7月28日 ベースボール・マガジン社から日本初の週刊プロレス雑誌「週刊プロレス」が創刊。それまでの月刊「プロレス」が週刊誌化。定価250円だった。
★8月10日 タイガーマスクがテレビ朝日と新日本に契約解除を申し入れる文書を送付。12日に佐山聡が新日本事務所を訪れマスクとNWA世界ジュニアベルトを返上。
★8月26日 猪木、坂口征二、新間寿氏の渡米中に新日本社内でクーデターが勃発。猪木が社長職、坂口が副社長職を追われ、新間氏が謹慎処分に。2日後の田園コロシアムでラッシャー木村を破りカムバックした猪木は「オレの首を刈っ斬ってみろ!」とクーデターを企てた社員をアジテート。
★8月31日 全日本蔵前でテリー・ファンクが引退記念試合。兄ドリーとのコンビでスタン・ハンセン&テリー・ゴーディと対戦し、テリーがゴーディにダイビング回転エビ固めを決め、有終の美。
★10月5日 長州、キラー・カーン、浜口、谷津嘉章の4人が「維新軍団」を結成。
★11月3日 新日本蔵前で正規軍vs維新軍の4対4対抗戦がおこなわれ、維新軍が勝ち越し。
★12月8日 新日本蔵前にて猪木&ホーガンがディック・マードック&アドリアン・アドニスと優勝決定戦をおこない「第4回MSGタッグリーグ戦」を制覇。2年連続優勝。
★12月12日 全日本蔵前にてハンセン&ブルーザー・ブロディがジャンボ鶴田&天龍源一郎に勝利し「世界最強タッグリーグ戦」初優勝。
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