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2023-05-19

【関東インカレ】大塚葉月が12m73。先輩後輩対決を制し、青学大勢初の女子三段跳制覇

大塚は青学大勢で関東インカレ初の跳躍種目優勝を飾った(写真/中野英聡)

5月11~14日、第102回関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)が開催された。4年ぶりに集団応援が解禁となった今大会、仲間の声援を受けた学生アスリートたちが躍動した。中学・高校の先輩後輩が競い合った女子1部三段跳をプレイバックする。

憧れの先輩と競演

女子1部三段跳は6回目に12m73(+1.6)まで記録を伸ばした大塚葉月(青学大2年)が制した。跳躍種目では青学大勢として初優勝となった。

4月の日本学生個人選手権で12m84(+0.8)の自己新をマークしており、「タイトル獲得はうれしいのですが、今回、本当に調子が良くて13mを狙える手応えがあったので、ちょっと悔しいです」と残念がった。


好調を物語るように、試順1番、1回目の試技で12m70(+1.2)をマーク。

「『いったかも』という感じはしましたが、12m30くらいを跳んでいる感覚の踏切でした。踏み切った感覚が同じでも記録が変わっているのは、冬期練習の成果だと感じています」


4月に自己新の12m84をマークしていた大塚。この日は12m50超を4本そろえた(写真/中野英聡)

大学に入ってウェイトトレーニングに取り組み、「体が出来上がってきたというか、衝撃に耐えられるようになり、助走の一歩一歩が力強くなったと思います」と明かす。昨年までの自己記録は高校2年時の12m51だったが、今回は2回目に12m51(+0.9)、3回目に12m55(+0.7)とアベレージも上がっている。

高校2年時の全国高校大会以来となる主要大会制覇となった大塚。今大会、もう一つの喜びは、津幡中、星稜高(共に石川)の2学年先輩である鞍田沙耶佳(駿河台大4年)と同じ舞台で競い合ったことだ。憧れである鞍田の背中を追い続け、成長してきた大塚は「初めて勝ちました」と、このときばかりは満面の笑みを浮かべた。

1年時に関東インカレを制した鞍田は、負傷明けで全助走の跳躍ができないなか、5回目に12m62(+1.4)を跳んで3位入賞を果たした。


3年前の関東インカレを制した鞍田はセカンドベストの12m62で3位入賞を果たすとともに、日本選手権の標準記録を突破(写真/田中慎一郎)

「今回は(大塚に)完敗です。でも、日本選手権の標準記録(12m60)を突破できたので良かったです。ターゲットナンバーの関係でまだ出場できるか分かりませんが」

 後日、発表されたエントリーリスト17番目に鞍田の名前があった。日本選手権は大塚と共に初出場となる。「日本選手権は入賞、日本インカレは表彰台」を目標に掲げる後輩とのリターンマッチは間もなく訪れる。


12m62(+2.5)を跳んだ鴨下若菜(日体大4年)が2位に。5回目に4年ぶりの自己ベストとなる12m48(+2.0)をマーク(写真/中野英聡)


ルーキーの佐々木千翔(青学大)が4位入賞。走幅跳との2種目入賞を果たした(写真/中野英聡)

★女子1部三段跳決勝

優勝 大塚葉月(青学大2年)  12m73(+1.6)
2位 鴨下若菜(日体大4年)  12m62(+2.5)
3位 鞍田沙耶佳(駿河台大4年)12m62(+1.4) 
4位 佐々木千翔(青学大1年) 12m61(+1.6)
5位 小寺波音(日女体大4年) 12m35(+2.9)
6位 佐伯舞子(筑波大4年)  12m33(+2.4)
7位 高橋花瑠(日大3年)   12m10(+2.6)
8位 磯谷ありさ(東女体大4年)12m03(+2.0)

文/石井 亮 写真/田中慎一郎、中野英聡

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