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2023-06-20

【陸上】北九州大会・東福岡高が躍動し、5種目制覇 ルーキー・岩本咲真も全国大会出場

岩本は、チャレンジャーとして1年目から全国デビュー戦に挑む(写真/湯浅芳昭)

6月15日から4日間、福岡市内の博多の森陸上競技場で開催された北九州高校総体は、男子が東福岡高(福岡)、女子は中村学園女高(福岡)の総合優勝で幕を閉じた。東福岡高は、男子100m、200mを黒木海翔、400mHを渕上翔太(共に3年)が制覇。また、4×100mR、4×400mRを共に大会新記録で制した。

中学記録保持者の110mHルーキー、岩本の挑戦

リレー二冠など大活躍の東福岡高で、ルーキーながら男子110mH3位に入ったのが、110mJHと110mYHの中学記録保持者で、全日中チャンピオンの岩本咲真(八屋中→東福岡高)だ。2月の日本室内陸上(大阪/大阪城ホール)ではU18の60mHを制覇。一般規格では県高校総体の準決勝で14秒92(-2.3)と自己ベストをマーク。今大会も決勝で14秒98(-1.4)と14秒台で全国への出場権を獲得した。

しかし、高1ハードラーの壁となるのが、ハイハードルへの対応だ。決勝レースを終えて、岩本は「高さにはだいぶ慣れてきたけど、まだまだ先輩たちのような技術がない。その差が今日は出たと思う」と自身への厳しい評価を口にした。

 全日中などで使用する110mYHの高さは91.4cm。それが高校では106.7cmと15cm以上も高くなるのだから、簡単に越えられる壁ではないだろう。それでも岩本は日々研究を重ね、ハイハードルの感覚を身体に叩きこんでいる。

「岩本は研究熱心。自由練習の時間を使って、一人でハードリングの練習をやっていますね。その対応力はすごいと思います」

そう証言してくれたのは、同じ八屋中出身で、昨年のインターハイ400mHで3位に入った渕上翔太(東福岡高3年)だ。岩本は中学1年から2つ先輩の渕上と練習をしており、「翔太君に憧れて八屋中で本格的に陸上をやりたいと思うようになった」と話していた。そんな憧れの先輩でもある渕上も「憧れてくれるのは嬉しいけど、自分なんかよりずっとハードリングの技術が高い」と岩本に一目置いている。

「今年のインターハイはチャレンジャー。1本1本集中して全力を出して、先輩たちにも勝ちたい。高3のインターハイでは、高校記録で優勝したい」と岩本。ハイハードルでの全国デビュー戦が、近づいている。

男子マイルは東福岡が3分08秒97、全国3連覇へ手応え

男子4×400mRでは、インターハイ3連覇に挑む東福岡高が3分08秒97で大会6連覇(20年を除く)を達成。大分舞鶴高(大分)が3分09秒53、自由ケ丘高(福岡)が3分09秒82、長崎南高(長崎)が3分11秒31と上位4校が大会新記録というハイレベルな決勝レースとなった。

昨年は3分07秒81と高校記録を樹立した東福岡高。当時のエースは卒業したが、そのメンバーが3人残っており、「高校記録も見えてきた」と今季エースの庄籠大翔(3年)。「まだまだラップタイムのベストは出ていない」と話しており、史上初のインターハイ3連覇へ向けて、さらに加速するつもりだ。

上位4校が大会新記録をマークするハイレベルな戦いとなった男子4×400mR(写真/湯浅芳昭)
男子4×400mRは、上位4校が大会新記録をマークするハイレベルな戦いとなった(写真/湯浅芳昭)

文/新甫條利子 写真/湯浅芳昭

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