中高年になると、ひざ関節の軟骨がすり減り、「ひざが痛い」「水がたまる」「痛くて長く歩けない」「ひざか変形した」などといった症状に悩む方が増えてきます。変形性ひざ関節症が原因かもしれません。セルフチェックするとおおよその原因がわかります。そこで、今回は、「セルフチェック項目」について、ひざの専門医・田代俊之ドクターが説明いただきます。
その痛み、変形性ひざ関節症かも! 中高年だからひざが痛いのは仕方がないと思ってあきらめていませんか?
もしも痛みの原因が変形性ひざ関節症だとしたら、放っておくと、症状が徐々に進行し、日常生活が不自由になっていきます。長く歩けなくなって外出を控えがちになると、体力や筋力が低下し、ひざの寿命だけでなく、健康寿命も終わりを迎えることにもなりかねません。
また、痛みの原因が変形性ひざ関節症でなくても、変形性ひざ関節症に進んでしまう疾患もあります。
ひざの痛みがどのようなパターンで生じているのか、そのときのひざはどんな状態であるのかをある程度自分で知ることができるように、セルフチェックの項目を挙げてみました。
ひざ関節に何らかの異常が起こっていることがわかる項目や、変形性ひざ関節症が進行していることを示す項目もあります。
ひざの痛みが強かったり、長引いたりしているときは特に、医療機関の受診をお勧めします。

イラスト:石川正順
プロフィール◎田代俊之(たしろ・としゆき)さんJCHO東京山手メディカルセンター整形外科部長1990年山梨医科大学卒業後、東京大学整形外科入局。東京逓信病院、JR東京総合病院勤務をへて、2014年に東京山手メディカルセンターへ。2017年4月より現職。ひざ関節の疾患を専門とし、靭帯損傷、半月板損傷、変形性関節症などについて、長年にわたって幅広く対応している。2004年より中高齢者に向けたひざ痛教室を毎月開催している。日本整形外科学会専門医、日本スポーツ協会公認スポーツドクター。陸上競技実業団チーム(長距離)のドクターも務める。