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2024-05-11

【マリーゴールド旗揚げ記念対談vol4】ジュリアvs石川奈青~前編~ジュリア目撃、石川入団その真相。そして青野未来に噛みつく理由【週刊プロレス】

マリーゴールド旗揚げ記念対談、4人目のゲストは石川奈青!

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5月20日に旗揚げする話題の女子プロレス新団体「マリーゴールド」。その中心人物であり、世界最大のプロレス団体「WWE」移籍もウワサされるジュリアが旗揚げメンバーとトークバトルを展開する特別企画。その第4弾に石川奈青が登場! 
4月15日におこなわれた旗揚げ会見にあった石川の名前は「なぜ石川が?」「というか誰?」などと一部をザワつかせた。その後加入したアクトレスガールズ勢に噛みつき、にも関わらず旗揚げ戦ポスターは彼女たちより「期待されてない」下段右端に追いやられるなどいろんな意味で突っ込まれる存在になっている“百万石のニューヒロイン”石川にジュリアがNGナシで斬り込んだ。なお、後編は5月12日(日)更新予定です。
昨年4月、石川は週プロ本誌で連載中「お騒がせ症候群」に波紋を呼ぶゲストとして登場
――旗揚げカウントダウン対談、4人目のゲストは石川奈青さんです!

石川「よろしくお願いします!」

ジュリア「私も石川のことは気になってたんだ、よろしく」

――いまから1年前、週プロ本誌の連載「お騒がせ症候群」のゲストとして石川さんに出ていただいたことがありました。

ジュリア「あったね。あれが1年前?」

石川「はい、去年の5月10日号に出させていただいて」

――その週プロが発売された翌日に中野たむ対中野たむが発表され、ジュリア黒幕説も流れたり。

ジュリア「偶然タイミングが同じだっただけ。なんで私が黒幕なんだよって(笑)」

――あの時の対談でジュリアさんは石川さんに『この業界はやったモン勝ち、鍛えて強くなって、ドンドン食い込んでいってほしい』『退団会見が面白かった子で終わるな』『飛び出した以上、いけるところまで行ってほしい』などエール。その後、紆余曲折を経て、2人がマリーゴールドという同じ団体に所属するなんて想像もしていませんでした!

ジュリア「ホントだよね。1年前の対談でも話したと思うけど、アイスリボン時代はデビュー前の石川とエキシビションマッチを一回やっただけ。その後の接点らしい接点も、その対談だけ。人生って不思議だし、おもしろいなってつくづく思うよ」

石川「自分もそう思います。これは言っていいのかわからないんですけど、小川さんに所属にしてほしいって言ったとき、ジュリアさんもいらっしゃって」

ジュリア「これはホントたまたまなんだけど、別件の用事があって小川さんの家にいたら石川が来て。もっと言えばジュリ番もいたんだけど」

――ジュリアさんに連載の取材をお願いしたらなぜか小川さん宅を待合場所に指定されて…。

ジュリア「用事があったついでに…。奇しくも石川のターニングポイントに居合わせてしまった。私もテレビ見ながら(小川代表と石川のやり取りは)気にしないようにしてたんだけど、こみいった話してるからさ、耳に入ってきちゃって、ロッシー小川らしさ全開だなと思った(苦笑)」

――おふたりで話をしてたと思ったら、小川さんが「所属になりますか?」と。これに石川さんも「お願いします!」と。その間、10秒もなかった気がします。

ジュリア「あまりの展開の速さに、つい吹き出してしまった記憶がある(笑)」

石川「すぐに記者会見が何月何日にあるから空けといてって(笑)。ジャージもその場で注文していただきました」
5月5日、イベント前に対談したジュリアと石川
ジュリア「でもさ、フリーみたいな形で参戦するのと、所属になるのは意味が全然違ってくると思うんだ。所属になる?って言われて、正直どう思った? 所属になると言ったものの悩んだりしなかった?」

石川「まったく悩まなかったです。むしろすごい嬉しかった。小川さんから言ってもらえなかったら、自分から言おうかと思ってたので」

ジュリア「所属になりたいって?」

石川「はい、所属に。2月だったかな、小川さんが新団体を作るっていう噂を聞いて。いつ旗揚げするとか具体的なことはわからなかったけど、自分も参戦したいと思ったし、試合をやるからにはやっぱり所属がいいなって」

ジュリア「それはなぜ?」

石川「前の団体(アイスリボン)を辞めてからの1年、フリーでやってきて思ったのはフリーだとどうしても”自分だけ良ければいい”っていう場合が多くて。プロレスラーって突き詰めれば個人個人だから、自分だけ良ければいいんだと思います。とくにフリーは。でも私の生き方と言ったらオーバーかもしれないけど、団体なら団体でみんな一緒にひとつの興行を創り上げるっていうことに魅力を感じるんです。フリーでも自分の力で(継続参戦を勝ち取って)物語を作れる人もいるんでしょうけど、自分には(難しい部分があった)」

――当時の石川さんはキャリア4年足らず。名前も実績もありませんでした。

ジュリア「団体に所属してる間に、いろいろ経験や実績を積んで、名前を売って。そのうえで、どこまで勝負できるか挑戦したいっていってフリーになるパターンはよく聞くけど、なんの後ろ盾もない状態で(アイスを)辞めたんだもんね。ハイリスクだけど、すごい決断だったと思うよ」

――それと同じぐらいマリーゴールドの所属になるという決断も覚悟がないとできないと思います。

ジュリア「まして旗揚げメンバーだからね」

――4月2日の顔合わせから1カ月半、ジュリアさんから見て石川さんは頑張ってますか?

ジュリア「頑張ってますよ!」

――ホントですか?

石川「なんで(苦笑)」

――石川さんのことは厳しい目で見る癖がついてしまってるので(笑)。

ジュリア「頑張ってるよね?(疑いの眼差しで)頑張ってないの?」

石川「頑張ってます!!!」

ジュリア「…ならよろしい!」

――石川さんもですが、マリーゴールドのメンバーと顔を合わせる機会もかなり増えてる印象ですが?

ジュリア「会見、イベント、ミーティング、練習、取材。実際、毎日のように誰かしらと会ってる。前は試合が多かったっていうのもあって、基本会うのは会場。試合の話だけして終わりみたいなパターンが多かったけど、いまは旗揚げに向けてコミュニケーションを取れてるなと感じるけど、それでもまだみんなお互いのことを知らない状態だから、顔合わすのはいいことだと思うね」

石川「それはすごい感じます」

――スターダムはスターダム、アクトレスはアクトレスでそもそものつながりがあると思うのですが、石川さんは一人マリーゴールドという団体に飛び込んだわけで。人間関係をイチから築いていかなきゃいけない大変さもあるのでは?

石川「そうですね。でも、別に友だちを創りにきたわけではないので。一番はプロレスがやりたいから。誰かと特別親しくなったか?って聞かれると、まだいないですけど」

――石川さんは器用そうで、不器用ですからねぇ。

ジュリア「私もスターダムに行った当時は1人だったし、孤独だったな(笑)」

――スターダムの巡業に帯同したはいいけど、正式所属になってないからずっと影に隠れていた時期もありましたよね?

ジュリア「あったね。会場にはいるけど、お客さんに姿を見られないように、ホコリまみれの掃除用具の中に隠れて、穴の隙間から試合を見たりしてたよ」

石川「そんな時期があったんですね」

――さすがのジュリアさんもしんどかったのでは?

ジュリア「ちょっとしんどかったけどね。そこは石川と同じで友達作りに行ったんじゃないからね。それ以上に、自分がこれから上がるリングはどんな闘いを見せてるのか、勉強したいって気持ちのほうが強かったかな」

石川「所属の皆さんとはどういうふうに接していたんですか?」

ジュリア「どうだったかな。たぶん私のことなんか誰も気にしてなかったと思うよ。当時はホント話し相手なんかいなかったし、だからと言って寂しいとかはまったくなかった。それどころじゃなかった」 

――当時のジュリアさんと直接比較はできませんが、ひとりマリーゴールドに乗り込んできた石川さんの意気込みも並々ならぬものがある……気がします。

石川「気がしますじゃない(苦笑)。あります! さっきも言ったけど、仲良しこよしをするためにここに来たわけじゃないので。旗揚げ戦に向けて、自分自身をもっと(研ぎ澄ましたい)」

ジュリア「それでいいと思う。人との繋がりなんて、必死にやってりゃ勝手に出来ていくから。無理に誰かと仲良くしなきゃなんて思う必要は全くない。誰が上に行くかってとこを含めて、ここは勝負の世界だから」

――リング上で石川奈青を見せつければ、みんな認めざるを得ないでしょうし。

石川「5月20日になったら、はい」

ジュリア「石川やれんのか!?」

――急に…!

石川「やってやるって!」

――こっちも…!

ジュリア「よし!」
5・20後楽園で石川は青野と2年半ぶりに激突する
――何がよしなのか分かりませんが、5・20後楽園の旗揚げ戦で石川さんは元アクトレスガールズのエース、青野未来選手とシングルで激突します。

石川「正直言うと、ポスターの件があって、こんなに早く倒すチャンスが来て嬉しいっていうのがあります。ただ本音を言わせてもらえば、私ははやっぱりプロレスラーの方と試合がしたかったなって」

ジュリア「会見でも言ってたよね。一応言っとくと、青野未来はもともとはプロレスラーで、私より少し先輩なんだよ」

石川「はい、私もそれはわかってます。私にとってもはじめて対戦した他団体の人が青野未来だったし、一緒にタッグ王座に挑戦したこともあったし、彼女のプロレスラーとしての最後の試合も一緒にタッグを組んでいたので。でもそれが急にプロレスじゃなくなりますって言いだした団体に残って、(青野も)急にプロレスラーじゃなくなって、お芝居の人になった。そのこと自体を否定するつもりはないけど、プロレスをやりたいからと言ってアクトレスを辞めて頑張っている人たちもいる。みんな大変な思いをしながら、だけどプロレスがやりたいからってプロレスという世界で頑張ってる。なのに何事もなかったみたいな顔しないでよって思います、私は」

――プロレスを捨てたと言ったらオーバーかもしれませんが…。

石川「(言葉をさえぎって)いや、私は捨てたと思ってます。だって、プロレスを捨てたくないからって言って、フリーになられた方もいっぱりいるわけだから」

――シチュエーションは違いますが、石川さんもプロレスを捨ててもおかしくはない状況にあったと思うんです。実際、フェードアウトしちゃうのかなと思ったこともありましたし。

石川「そうですね。私もプロレスを辞める機会、あったと思います。だけど、プロレス辞めたくなかったから。ぜんぜん頑張ってなかったじゃんって言う人もいるかもしれないけど、私はプロレスラーという肩書きにこだわって、プロレスにしがみついてやってきたつもりだから。だからプロレスを捨てた人には絶対負けられないんです」

ジュリア「あっはっは。いいねぇ。そういう主張、私はいいと思う。なんでもかんでも認め合う必要はないと思うから。ぶん殴り合って闘うわけだからね。主義主張をぶつけ合うことはすごい大事だと思うし、その思いを爆発させてほしい、自分がスッキリするまで」

石川「はい!」

ジュリア「青野は青野でそう簡単にやめられないアクトレスでの立場とか責任があったと思う。結果的にアクトレス辞めて、プロレスがやりたいと言ってマリーゴールドに来たことに関しても、覚悟とか思いとか、彼女は彼女で譲れないものがあるんだろうしね。ポスターの位置に関しても、石川は(SNSで)何故ってつぶやいてたけど、あれを言ったのもよかったと思う」
石川が下段右端に追いやられたウワサの5・20旗揚げポスター
――僕はあのポスター見て、何故とかどうとか思う前に思わず笑ってしまいました。

石川「おーい!」

――そしてプロレスデビューもしてない人よりも、石川さんはさらに後ろなんだ…と。

ジュリア「小川さんはね、計算なのか何なのか知らないけど、ああいうことを平然とやるんだよ(笑)」

石川「そうなんですね…!」

ジュリア「そう。ロッシー小川との勝負もあるから。私も色々経験した。一歩間違えば潰れてしまうような事を仕掛けてきて、すんごい悔しい思いをすることもあると思う。でもね、それが自分を成長させてくれた。気持ちを強く持ち続けて、リングでいいもの見せればそれも変わってくると思うから」

――ただ、あのポスターが披露されて、石川さんが「何故」とつぶやき、青野さんに噛みついたことによって物語は生まれましたよね。

石川「たしかに。試合も組まれたし」

ジュリア「やっぱり言葉ってすごく大事だね。プロレスラーは自分の感情や思いを伝えていかないと何も変わらないし、始まらない。頭でそれがわかっていても、言葉や形にできる人とできない人がいる。そして、そこに絶対的な差が出てくるから」

――5月5日の会見では青野さんも、青野さんらしい大人な言葉でアンサーしていました。

石川「そういうところが嫌なんですよ」

ジュリア「(苦笑)」

石川「ジュリアさんが言ったみたいに、自分に対して思うことはいっぱいあると思う。未来ちゃんなりの正義が。それをちゃんと伝えてほしい。いつもクールでひょうひょうとしてるじゃないですか。私なんか眼中にないのかもしれないけど…(悪態とひがみがしばらく続いたので以下省略)…そういうところが気に食わないんですよ…!」

ジュリア「いいじゃん。それだけ言えればたいしたもんだよ(笑)」

――僕も安心しました、石川さんならマリーゴールドで闘っていけますね(笑)。

ジュリア「これだけテーマが明確だと楽しみが増すね」

――ただ、これだけ言ってコテンパンにやられるのが石川さ…。

石川「(言葉をさえぎって)おーい! そういうキャラはもう捨ててきたんで。マリーゴールドの石川奈青はそういうのではないので」

ジュリア「ただ、さっきも言ったけど青野は2017デビューで私の同期だけど、向こうのほうが少しデビューは先(ジュリアが10月、青野が6月)。プロレスのキャリア、実績も(石川より)上だし、アクトレスの看板を背負ってエースとして踏ん張ってきた選手だよ」

――石川さんをフォローするわけではありませんが、思うような結果が出なかったフリー期間だったかもしれません。それでもダメはダメなりに地べたを這いつくばって、石川さんは石川さんなりのプロレスに対する執念を見せてきました。

ジュリア「うん。だからこの試合は石川にかかってると思う。勝っても負けてもいいから何かを残してほしい」

石川「爪あとなんかじゃなく、傷あとを残してやろうと思ってます。ジュリアさんに言い返すみたいであれなんですけど、勝っても負けてとは思ってません。青野未来に絶対勝ちます!」

――石川さんには何度も期待して何度も裏切られてきましたが、今回ばかりは期待していいんでしょうか?

石川「期待してください!」

ジュリア「期待してる! これだけ言った石川がどういう闘いをするのか。何を言っても響かない人っているけど、でもそういう人に何かが刺さって、ちょっとでも返ってきた時ってメッチャ興奮する」

――かつて天才肌のジャンボ鶴田さんを天龍源一郎さんがあの手この手で火をつけたように。

石川「おー!石川が天龍さんですね(ニッコリ)」

ジュリア「天龍さん、鶴田さんと比べたら怒られるだろうけど(ニッコリ)、そういうことだよね」

――期待しすぎるのもプレッシャーになるかもしれませんが…。

ジュリア「私はプレッシャーがかかったほうが燃えるタイプなんだけど」

石川「自分もです!」

――…ホントですか?

石川「ホントです!」

ジュリア「いいね!ただ、ここで何も残せなかったら…」

――ポスター下段右端のままですね…!

石川「…!」
自撮りした2人
――現在発売中の週刊プロレス本誌で石川さんを取り上げたんです。

石川「ありがとうございます!」

――そこで石川vs青野が旗揚げ戦の裏メインだ的なことを書いたら、「石川と青野じゃ格が違い過ぎる」「裏メインじゃなくて、裏第1試合」「(石川が)秒殺されて終わり」「かませ犬にもならない」「石川に興味持ってるのお前ぐらいだよ」…と石川さん推しの記者が各方面からフルボッコにされるというまさかの事態が…。

石川「なんかすいません(苦笑)。石川推しで大丈夫です、絶対興味を持たせる試合をするので!」

ジュリア「そういう評価を見返さないといけないよな。最初は私もね、思ったのよ。石川ってやる気あるのかな? なんでマリーゴールドに来たんだろうって。でも少なくとも石川の言動があったから青野との試合に興味が湧いた。もっと言えばあのポスターだね(笑)。わざわざジュリ番に興味ないって言ってきたってことは、そういう意味で興味持ってるとも言えるから。その時点で半分おまえの勝ちなんだよ!それ言った人は石川の試合、見ると思うよ。あとは自分次第。世間の評価を変えられるかどうかは石川にかかってる」

ということで前編はここまで。後編は5月12日更新予定です!

マリーゴールド旗揚げ戦
「Marigold Fields Forever」
★5月20日(月)東京・後楽園ホール(18:30)
▼マリーゴールド最強タッグ伝説◎ジュリア&林下詩美vsSareee&ボジラ
▼World beauty showdown~世界美女決戦~◎桜井麻衣&ゼイダ・スティールvs野崎渚&マイラ・グレース
▼アクトレス・ニュータイム◎翔月なつみ&松井珠紗vs天麗皇希&後藤智香
▼The Power Contest◎MIRAIvsCHIAKI
▼A対Iイデオロギー対決◎青野未来vs石川奈青
▼starting over~パッション注入2024◎高橋奈七永vsビクトリア弓月

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