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2024-06-18

UWFルール初挑戦で、世界の青木真也と対戦するエル・リンダマンの主張とは? 「みんなLIDET UWFが何もわかってない」

リンダマンvs青木真也が決定

GLEAT7・1TDCホール大会で、自身初となるLIDET UWFルールでの試合で青木真也と対戦することが決定となったエル・リンダマン。G PROの象徴として、格闘技色の強いUWFとは対極的な闘いを繰り広げてきた男は、いかなる展望を抱いているのか。その胸中が大いに語られた。(聞き手・戸井猛道)

――先日、田村ハヤト選手のG-REX王座に挑戦も奪取ならず、その直後にLIDET UWF初挑戦を希望されましたが、どのような意図があったのでしょうか?

リンダマン 今の自分の現状を見たときに、当然今以上に練習していくというのはありますけど、さらに何かをプラスしてやらなきゃいけないなって思ったときに、強くなるためのひとつの方法として選んだという形ですね。

――これまでは団体内でも対極的な位置にいたと思いますが?

リンダマン 僕はUWFは好きでもキライでもなくて、純粋にプロレスの方が面白いと思ってるので。GLEATが2ブランド制で始まったときは、プロレスの力でUWFを倒したいと言うか、鈴木(裕之)社長が好きなのはわかるんですけど、プロレスの方が面白いということをしっかり見せつけたいという感覚でいましたね。

――参戦に興味はありませんでしたか?

リンダマン 興味はあったんですけど、認めたくなかったんですよ。僕からするとプロとしてショーアップする部分はあれど、プロレスもお互いの強さをぶつけ合うもの。その根底は変わらないはずなのに、分けて見る必要はないんじゃないかと。ただ、見ている中で「なんでUWFが盛り上がらないんだろう」ってことを考えていったら、「オレがやったらもう少し面白できるかもな…」って。そう考え始めたのがここ1年くらいですかね。

――参戦に向けての練習やスタイルについては?

リンダマン 特別な練習はしてませんけど、プロレスで強くなるための練習はしてきたので。急にレガースなんて付けたらカッコ悪いと思うんだけど、それはファンの皆が求める姿なら…とは思いますね。ただ、普段のプロレスのリング上で使わない武器も僕は持っているはずで、時と場合によって闘い方を変えてるつもりだし、「持っているけど見せてない武器」を使う可能性はあると思いますよ。

――対戦相手は、いきなり最強格の青木真也選手に決まりました。

リンダマン 「青木真也がLIDET UWFなんじゃないか?」って思っちゃいますね。伊藤貴則とか、所属の人間からしたらハラが立つかもしれないけど、プロレスの本流から少し外れたニッチなジャンルの中で、格闘技界でも尖っていた青木真也がフィットした気がしてて。ただ、上がってきた全選手に言いたいのは「オマエらはまだLIDET UWFが何もわかってない」と。僕ならわかるかもしれないし、わかるような気がする。この感覚はズレてないと信じたい。

――リンダマンにとってのUWFとはどのようなものなのでしょうか?

リンダマン プロレスも闘いだし、普段練習を重ねて、試して試して試してきたからこそ、僕のジャーマンには技術があると思う。ルールが変わっても、その闘い方自体を変える必要はないはずなんです。特にウチの選手たちは「UWFとはこういうもの」ということを意識しすぎて、それで逆に見づらくしちゃってるし、面白さが下がって難しさだけが上がってる気がする。UWFというと、みんなクルクル回る関節技の応酬をイメージすると思いますけど、僕が格闘技をやってきた感覚としては70〜85点の技が10個あるより、毎回100点の技が1個ある方が絶対強いと思いますしね。

――UWFもプロレスの中のカテゴリーの1つだと。

リンダマン 制限は増えても、ハードコアとかランバージャックとか、あくまでもプロレスのルールの中の1つだと思いますね。意外とやってる人間からLIDET UWFへの強烈なプライドを感じないし、ヘタをすると僕は立場上発言してないけど、LIDET UWFへの熱量は他の人より強い可能性すらある。「格闘技系」という枠に縛られる気もないし、「どんなルールであってもリンダマンはリンダマン」というものが見せられるなら、今後もやっていきたいですね。

――最後にファンへのメッセージをお願いします。

リンダマン 今「プロレス」という言葉を、有名人が出来レースや申し合わせっていう意味合いで使ってますけど、そのイメージを作ってしまったのは先人と僕らの責任ですよね。LIDET UWFは競技なのかプロレスなのかどう見られてるのかわからないですけど、プロレスは「何にでも対応できる強さを見せる場」だと思っているので。僕はプロレスラーとしての強さを見せたい。…と、さんざんエラそうなことを言ってきましたけど、世界中の誰よりも本心でビビってるのは僕です(苦笑)。ただ、やるからには対青木真也、対LIDET UWF、全方位と闘って強さを表現していきます。それも含めてリンダマンの定義するプロレスなので。

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