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2020-05-29

全日で優勝したジュニアチームに学ぶ「ボール奪取」

バディーSCのトレーニングメニュー(1)

「1対1」

進め方:図1のようにコーンをひし形に配置し、「1対1」を行なう。一方の選手が他方の選手にパスを出して開始する。両サイドのコーンがゴール

ポイント:(1)最初のパスにバリエーションをつけることで実戦的にする。弱いボールにすると守備側が距離を詰めやすい。バウンドボールにするとコントロールしにくいため、攻撃側にとっての難度が上がる。(2)ゴールできたか否かに目を向けがちだが、コーチは個々の能力差を考慮した上で、「ゴールはされたが、進行方向は変えさせなかった」など、守備側がどんな狙いを持ってどこまで成功できたかについてヒアリングも含めて把握し、アドバイスする

バディーSCのトレーニングメニュー(2)

「4対2」

進め方:(1)長方形のグリッドで、縦方向のパスを意識する「4対2」を行なう。攻撃側の狙いは、攻撃方向に縦パスを通すこと(縦パスを受ける選手はFWやボランチを想定)。守備側は、縦パスのコースを切りながらボール奪取を狙う。(2)攻撃側が明らかに優勢なら、グリッドを狭くする。逆に守備側が明らかに優勢なら、グリッドを広くする

ポイント:(1)攻撃側に縦パスの意識がないと、意味がない練習になる。守備側としては、まずは縦パスを通されないポジショニングが重要になる。(2)守備側の選手たちがなかなかボールを奪いに行かないようなら、指導者は「縦パスでなくてもパスを20本つながれたら守備側の負け」にするなどの対策を施し、積極的なボール奪取を促す

回答者プロフィール

南雲伸幸 監督(バディーSC/神奈川県)

なぐも・のぶゆき/1973年生まれ、福井県出身。成東高校(千葉県)から仙台大学へ進む。大学卒業後、一般企業に就職したあと、バディースポーツクラブに入社し、指導者に転身。幼児から小学生まで教えるが、その指導はサッカーだけにとどまらない。2010年度の全日本U-12サッカー選手権大会でチームを初出場初優勝へと導き、12年度には3位入賞、19年度には2度目の日本一に輝くなど、ジュニア年代を代表する指導者の一人として知られる

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