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2026-04-17

【連載 大相撲が大好きになる 話の玉手箱】第37回「ハイ、納得」その2

平成29年夏場所、優勝した白鵬は生後5カ月の三女・眞結羽ちゃんを抱いて喜びを噛みしめた

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勝ちか負けか、白か黒か、1つしかない力士たちの言動はスッキリしたものです。
見ていても、あるいは聞いてみても、胸にストンと落ちます。
やっぱり物ごとはこうでなくっちゃ。
そんな、そりゃそうだと納得がいくエピソードを集めてみました。
※月刊『相撲』平成31年4月号から連載中の「大相撲が大好きになる 話の玉手箱」を一部編集。毎週金曜日に公開します。

長持ちの秘訣

たとえ何人目であろうと、男が父親になるというのは感慨深く、また大変なことだ。
 
平成28(2016)年12月14日、横綱白鵬に第4子となる女の子が誕生した。妻の沙代子さんは3人の子供を産んだあとの平成26年5月、妊娠5カ月で流産している。それだけに白鵬の喜びはひとしお。それこそ嬉々として翌15日のブログに、

「昨日、私の4人目であります女の子が無事に3400グラムで産まれて来てくれました」
 
と書き込んだ。
 
この日はちょうど冬巡業の真っ最中で、白鵬は鹿児島県の南端、奄美大島に滞在していた。呼び物は幕内の上位力士たちによるトーナメント戦だ。生まれてきたばかりの赤ん坊(名前は眞結羽=まゆは)に新しい活力をたっぷり注入してもらった白鵬は、当然のことのように優勝し、

「(本日)私には優勝しなければならない理由がありました。生まれて来てくれた赤ちゃんへの最初のプレゼントであります」
 
と記した。
 
すでにこの時点で37回も賜盃を抱いている白鵬だったが、この優勝は誰もが納得のいく優勝だった。合わせて、

「私もパパとして、これからもっとがんばっていかなくちゃいけないと思っています」
 
とも綴っている。白鵬が引退したのはこの実に5年後。なるほど、長持ちの秘訣はこれだったのか、と振り返ってみて妙に胸に落ちた。

月刊『相撲』令和4年4月号掲載

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