アメリカンフットボールの世界最高峰・NFL。2026年レギュラーシーズンWeek4のゲームの中からスーパーボウルを目指すトップコンテンダーの戦いに注目した。強さを見せたのがチーフスと49ers。チーフスは今季躍進のレイダースを破り、49ersは昨季14勝3敗のブロンコスに競り勝った。ラムズ対イーグルスは、ラムズが逆転勝ち。2連敗のイーグルスは、暗雲が漂い始めている。ペイトリオッツはQBメイに復活の兆しが見え、連覇を狙うシーホークスはチャージャーズを撃破した。またバイキングスが4連勝で、チーフス、49ersに伍している。
チーフスRBウォーカーまたも無双 敗れてなお強しレイダースカンザスシティ・チーフス ○30-27● ラスベガス・レイダース

チーフスはレイダースとのAFC西地区対決を制し、開幕4連勝を飾った。試合は第4Qに両チーム合わせて34点が入る大接戦。しかしチーフスが勝負強さを見せた。QBパトリック・マホームズがパス225ヤード2TD、エースの力を発揮した。RBケネス・ウォーカー3世は177ヤード、2TDの大活躍で攻撃を支えた。両チームのランは、チーフス189ヤード対レイダース72ヤード。それはウォーカーの走りに由来していた。
第3Qまで13-10でリードしていたレイダースに対し、チーフスは、RBウォーカーの76ヤードのビッグランで流れを引き寄せ、その後マホームズからWRタイクワン・ソーントンへのTDパスで逆転。レイダースはマット・ゲイのFG2本で再逆転したが、チーフスは直後に決勝TDドライブ。ウォーカーの2ヤードTDランにつなげた。さらにキックオフ後のファンブルを生かして追加点を挙げた。
レイダースはカーク・カズンズがパス365ヤード、2TD、TEブロック・バウワーズも86ヤード、1TDと活躍した。終盤にはバウワーズへのTDで3点差まで追い上げたものの、最後の攻撃でカズンズがインターセプトを喫して力尽きた。

チーフスは接戦をものにする勝負強さを示したが、快速WRソーントンが左足首の負傷で退場。重傷の可能性もある。さらにWRラシー・ライスもハムストリングを痛めて途中退場しており、前途は多難だ。レイダースは敗れはしたものの、チーフスと互角の戦いを見せ、今季の躍進が本物であることを印象づけた。
QBメイ復調 ペイトリオッツが宿敵ビルズを接戦の末破る
ニューイングランド・ペイトリオッツ ○29-26● バッファロー・ビルズ

ペイトリオッツは敵地でビルズを破り、2勝2敗に戻した。しかし、ペイトリオッツにとって何よりも朗報なのは、開幕から1TD・6INTと絶不調だったQBドレイク・メイがパス269ヤード、3TDと復活したことだろう。メイは第4Q残り1分50秒、イフトン・チズムへの決勝TDパスで逆転勝ちを収めた。1INT、3ファンブル(1ロスト)と、まだ不安定さは残るが、昨年の大活躍時の姿を取り戻しつつあるのは確かだ。
ビルズはジョシュ・アレンが253ヤード、1TDパスと1TDランを挙げたが、終盤の痛恨のINTで反撃が終了。ビルズは今季初黒星を喫した。アレンはRBサーマン・トーマス、WRアンドレ・リードが保持していたチーム記録を更新する通算88本目のスクリメージTDを祝うことができなかった。
49ers4連勝 前半オフェンス停滞も、後半3連続TDドライブサンフランシスコ・49ers ○24-14● デンバー・ブロンコス49ersが開幕4連勝。前半は両チームともオフェンスが停滞し3-3で折り返したが、第3Qに49ersが、パントリターンのファンブルを誘発したスペシャルチームのビッグプレーから流れを掌握。QBブロック・パーディーがWRディーボ・サミュエルへのTDパスを決めて勝ち越すと、第4QにはRBクリスチャン・マキャフリーのTDランで加点した。ブロンコスは終盤、ボー・ニックスのTDパスと2ポイント成功で3点差に迫ったものの、最後はTEジョージ・キトルが56ヤードのTDを決めて試合を決定づけた。
終わってみれば49ersオフェンスは後半に3連続TDだった。ドライブ、オフェンス・ディフェンス・キッキングがかみ合い、接戦を勝ち切った。
ラムズ終盤に逆転勝ち オフェンス低迷のイーグルスにさらなる激震ロサンゼルス・ラムズ ○24-20● フィラデルフィア・イーグルス

ラムズは第4クオーター終盤に10点差をひっくり返し、イーグルスを破った。ラムズは前半、QBマシュー・スタフォードの2インターセプトから失点し10-20で折り返したが、守備陣の粘りを背景に反撃。イーグルスが終盤に短いFGを選ばず4thダウンギャンブルに挑んで失敗したことで流れが変わり、RBカイレン・ウィリアムズが残り4分と1分10秒で2TDを決めて逆転した。スタフォードはパス317ヤード、復帰したWRプカ・ナクアは9レシーブ125ヤードを記録した。
一方のイーグルスはQBジェイレン・ハーツが12/27でわずか93ヤードと低調、パスTDは2本決めたが、12回のサードダウンを一度も更新できなかった。エースRBサクオン・バークリーは、ハムストリングの負傷で序盤で退場した。バークリーは今季4試合中2試合がラン10ヤード以下と低迷している。イーグルスはトータル172ヤード、後半は無得点に終わり、ここ2試合の後半計4Qで、0-31とオフェンスの停滞が深刻化している。ハーツ自身が「遂行力不足」と認めたように、パス・ランとも継続的なドライブを構築できなかったことが逆転負けの最大要因となった。
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イーグルスはその後、激震に見舞われた。現地10月6日(日本時間7日)、OTのレーン・ジョンソンが突如引退を表明したのだ。スーパーボウル3回出場2回優勝、オールプロ3回、プロボウル6回で、将来の「栄誉の殿堂」入りは確実な選手。36歳になって、昨年はやや試合出場も減ったが、今季は開幕から3試合連続スターターで、ラムズ戦は「個人的な理由」から欠場していた。
王者シーホークスが逃げ切る チャージャーズは4連敗シアトル・シーホークス ○30-23● ロサンゼルス・チャージャーズスーパーボウル・ディフェンディング・チャンピオンのシーホークスはRBエマニュエル・ウィルソンのラン・パスレシーブによる2TDの活躍などで、チャージャーズを30-23で下した。シーホークスはQBサム・ダーノルドが2TDパスを決め、一時27-6と大きくリードしたが、反則の連発もあって終盤に追い上げを許した。それでも最後は守備陣が踏ん張って逃げ切った。チャージャーズはQBジャスティン・ハーバートが2インターセプトを喫し、スペシャルチームのミスも失点につながった。終盤に7点差まで詰め寄ったものの及ばず、開幕4連敗となった。
Kライカートが5FG、バイキングス4連勝 ドルフィンズは4連敗 ミネソタ・バイキングス ○15-10● マイアミ・ドルフィンズ共に1970年代に黄金期を誇った両チームの対決。バイキングスは堅守を武器にドルフィンズを下し、開幕4連勝となった。Kウィル・ライカートの5本のFGで着実に得点を重ね、終盤は時間を使い切って逃げ切り。ドルフィンズは総攻撃198ヤード、QBマリク・ウィリスもパス85ヤードにとどまるなどオフェンスが機能せず、得点力不足を露呈して開幕4連敗となった。
ベアーズ地上戦を支配し快勝 ジェッツはスコア以上の完敗
シカゴ・ベアーズ ○23-12● ニューヨーク・ジェッツベアーズがジェッツを下した。勝敗を分けた最大の要因はラン攻撃の差だった。ベアーズはRBカイル・モナンガイが30回146ヤード2TDを記録し、チーム全体でもラン232ヤードと地上戦で主導権を掌握した。長時間のボール支配でジェッツ守備を消耗させ、34回のファーストダウン更新は、ジェッツ(7回)のほぼ5倍。トータルヤード492ヤードもジェッツの3倍以上だった。QBタイソン・ベージェントは1INTのミスもあったが、パス268ヤードでオフェンスをしっかり作った。エースQBケイレブ・ウィリアムズが欠場の中、異なる2人のQB(前週はケース・キーナム)でしっかり勝ち切っているのは、ベアーズのチーム力向上を物語っている。
一方のジェッツはランが14回59ヤード止まりで攻撃のリズムを作れず、サードダウン成功ゼロ。終盤にQBジーノ・スミスのパスでTDを返したものの、終始ベアーズのフィジカルなランゲームに押し切られた。
カウボーイズWRラムが残り40秒で決勝TD テキサンズは4連敗 ダラス・カウボーイズ ○34-30● ヒューストン・テキサンズアメリカ屈指のフットボールステート・テキサス州。だが、NFLではこの2チームしかない。原則は4年に1度の「テキサス州対決」で、カウボーイズは第4Q残り40秒、WRのCDラムの決勝TDレシーブでテキサンズに競り勝った。QBダック・プレスコットは335ヤード、WRラムは17キャッチ189ヤードと躍動し、RBジャボンテ・ウィリアムズも後半だけで3TDを記録した。テキサンズはQBのCJストラウドとWRニコ・コリンズが好調だったが、終盤にディフェンスが踏ん張れず開幕4連敗となった。
ジャイアンツが17点差を跳ね返し、カージナルスに逆転勝利ニューヨーク・ジャイアンツ ○36-24● アリゾナ・カージナルスジャイアンツが17点ビハインドを跳ね返し、カージナルスに大逆転勝利。QBジェイミース・ウィンストンが250ヤード、3TD、WRマリク・ネイバーズも112ヤード1TDと活躍した。カージナルスは序盤に14-3とリードしたものの、QBジャコビー・ブリセットが3インターセプトを喫して失速。最後はCBディオンテ・バンクスの98ヤードのピック6でとどめを刺された。ジャイアンツは3勝1敗でNFC東地区首位に立った。