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2020-06-11

世界のトップスイマーが語る試合への臨み方

コントロールできることに注力

 泳げないことに嘆くのではなく、「今できること」に集中するのだ。ケイト・キャンベルはロックダウン下では
1.食事のバランス、量と質に注意する
2.トレーニング期にできなかったリハビリテーション、身体のメンテナンスを行なう
3.泳げない分、よりストレッチングに時間を割いて身体の柔軟性を高める
4.さまざまな新しい休養の方法を試してみる
 以上の4点に注力していた。

「『いつまた泳げるようになるのだろう』とか『目標としていたレースがなくなってしまった』ということは嘆いたところで、自分でコントロールできません。これらは紙に書き出します。そして私はビリビリに破いてゴミ箱に捨ててしまうのです。こうすると、気持ちのうえでもスッキリして、よりポジティブになることができます」

4月、ロックダウン中も自宅でトレーニングをするケイト・キャンベル(写真◎Getty Images)

 東京五輪に向けて万全の状態で臨めるように、かなり前からスケジューリングをしてきた。現在、28歳。水泳界においてはベテランと呼ばれる年齢だ。1年延期の影響は、プラス面とマイナス面、どちらが大きいかは推して知るべしだ。それでも、当の本人はおくびにも出さない。

「新型コロナウイルスの影響で計画していたトレーニングがストップしてしまったのは残念ですが、『大丈夫』と言い聞かせています。オリンピックまで、まだ14カ月あります。もう一度取り組むには十分な時間です。『よい休暇をもらった』と考えるようにしています。プールが再び使えるようになったら、一気に再びハードトレーニングに戻れるようにします。新型コロナウイルスに影響されないで、できるだけフレッシュなメンタルでプールに戻ることが大切だと思います」

 オリンピック初出場は2008年北京五輪。以来、3大会連続でオリンピックに出場するなど、世界の先頭を泳ぎ続けてきたケイト・キャンベル。悲願のオリンピック金メダルへ向けて、ポジティブに挑む。

※スイミング・マガジン7月号(6月11日発売)ではケイト・キャンベルの独占インタビューを掲載。具体的な練習内容や東京五輪への思いを語ってもらっているので、ぜひ、ご覧ください。

インタビュー/望月秀記 構成/スイミング・マガジン編集部

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