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2020-09-18

【陸上】「医学部卒ランナー」広田有紀の勉強も部活も頑張るための両立術

Q.勉強の時間をつくるには?
A.ToDoリストで管理

 高校時代から、日曜日の夜に次の週のざっくりした予定を立てる習慣がありました。それをもとに、前日の夜に1日のToDoリストを作ります。

 ToDoリストには、授業の予定や予習・復習の内容、練習の細かいメニューなどを書き込みます。最低限やっておくべき目標だったり、理解しておきたい点、練習で意識すべき点も書き添えます。

 ToDoリストがあれば、何をすべきか優先順位が分かりますし、自分で課したからには全部やらなきゃ、という気持ちになります。  大学に入ってから、より自分で勉強時間を確保する必要があり、もともと習慣化しないとできないタイプだったので、ToDoリストを活用していました。

Q.競技と勉強のバランスは?
A.普段は1対1、大会&試験前は変更

 競技と勉強の時間は、普段だったら1対1くらいのバランスです(授業時間を除く)。大きな大会が控えているときは競技が7で勉強が3、試験前は競技4で勉強が6というように、時期によってバランスを変えていました。

Q.親は悩んでいる子供にどう声を掛けるべき?
A.「好きにすれば」でいいと思います

 私も悩んだとき母に相談するのですが、慰められるというよりは「じゃあ、やめちゃえば?」と、むしろ切り捨てられるんです(笑)。そう言われると私の場合、逆にすごく燃えて、「やってやる!」という気持ちになります。母は私の性格を分かっていて、そういう言葉を掛けていたんだなと、今改めて思いますね。 

 もしお子さんにどんな言葉を掛けるか悩んでいるのなら、タイプにもよりますが、「好きにしなよ!」という感じでいいと思います。本人が自分でどうすべきか気づいてこそ意味があると思うので。特に高校生だったら、自律し始めなければいけない時期です。子供が悩んだときには、あれこれ口出しせずに、じっくり話を聞き、考えをくみ取ってあげてフォローしてあげるくらいでいいのかな、と私は思います。

医学生時代の勉強と部活のスケジュールを公開!

実際に、どうやって両立していたの!?
広田有紀の医学部5、6年生時のスケジュールを公開

 医学部の5、6年生となると、病院での実習が入り、より時間的制約が厳しくなりながらも、日本インカレで準優勝するなど、結果を残し続けた広田選手。勉強と競技を両立していた医学部時代のスケジュールを公開してくれました。忙しい日々のなかでも、自炊など毎日のルーティンは欠かさず、日曜日にはオフの時間もつくれています。ぜひ、参考にしてみてください。

実習と部活

 医学部5、6年生になると、座学の授業は基本的にはなくなり、病院での実習がスタートします。科によって違いますが、だいたい8時くらいまでには病棟に入り、お昼休憩を挟んで17時半まで。秋田大陸上部の練習は17時半からだったので、少し遅れて18時から部活をスタートし、20時まで練習していました。

夜の時間の過ごし方

 平日は夕食とお風呂の後、22時半からの1時間半が、夜の勉強タイム。実習中に取ったメモを見ながら、その日に学んだことを振り返り、その科の勉強もしていました。24時半までストレッチや体の痛みがないかをチェックして、24時半から7時までが睡眠時間です。

部活が休みの水曜日は早く寝る

 水曜日は部活がお休みなので、時間に余裕がある日。先に夕食の支度をしてから、夕方ジョギングをしたり、ジムに行って軽いウェイトをしたり。21時から2時間ほど勉強タイム。水曜日は早く寝るようにしていました。

土曜日は部活&勉強デー

 土曜日は部活が午前中にあるので、7時30分くらいに起床。部活が終わった後、お昼を食べて、14時くらいからフリーの時間。軽い睡眠やダラダラする時間を取った後、パーソナルジムでしっかりしたウェイトトレーニングを。早めに夕食を取り、21時前には勉強態勢に入って、24時まで勉強です。

唯一のオフ、日曜日大好き

 日曜日は、唯一「オフ感」がある日です。この日を楽しみに1週間を過ごしていました(笑)。睡眠を取りたい日なので、起床は9時。天気が良かったら散歩やウォーキングをして、1週間の疲労度をチェック。10時半ころに朝食兼昼食のブランチを食べて、予定があったら出掛けたり、特に何もなければ趣味の読書や勉強を。ご飯やお風呂を早めに済ませて、1週間の予定を考えてからフリータイムです。好きなYouTubeを見たり、少し前はNETFLIXのドラマ『愛の不時着』にハマっていました。シーズン中は土日が試合でつぶれることが多かったので、そこがちょっとキツかったですね。

構成/内田麻衣子
※陸上競技マガジン8月号(7月14日発売)に掲載した記事を転載したものです

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