
日本選手権クロスカントリーが2月22日、福岡市の国営海の中道海浜公園で行われ、シニア男子10kmは浦野雄平(国学院大4年)が29分18秒で初優勝した。シニア女子8kmは石澤ゆかり(エディオン)が26分57秒で制した。
日本選手権クロカンを制し、日本選手権10000mの出場権を獲得した浦野。国学院大卒業後は名門・富士通へ(写真/筒井剛史・陸上競技マガジン)
この日、福岡は春一番が吹き荒れる強い風に見舞われたが、浦野は「普段は強気のレースをしているが、集団の後ろで力を溜めて走った」と冷静なレース展開を見せた。
6kmを過ぎると、前回2位で昨年の日本選手権10000mを制した田村和希(住友電工)、その弟で前回3位の田村友佑(黒崎播磨)、そして浦野の3人が先頭争いを展開する。「(田村兄弟の)2人が積極的に引っ張っていて、自分も前に出たい気持ちがあったけど、我慢して背中を見ながら余裕を持って走っていた」と浦野。高さ6mのアップダウンも軽快に走る姿は、田村和の目にも「ピョンピョンと楽に走っているように見えた」という。
昨年の箱根駅伝5区で区間記録を樹立し、今年も山上り5区で前年の記録を上回るタイムで区間3位となった浦野にとっては、クロカンのアップダウンは「箱根の山に比べたら、全然キツくなかった。上っている感じもしなかった」という。「余裕があった」とレースを振り返る浦野が、残り1kmを過ぎてスパートをかけると、最後は笑顔でフィニッシュテープを切った。
「駅伝シーズンは不甲斐ない走りが続いてしまったので、(シーズン)最後に結果が出せてうれしい」と喜びを語った浦野。今大会の優勝で5月の日本選手権10000mの出場権を獲得し、今度は富士通のユニフォームを着て日本選手権に出場することになる。「社会人1年目から勝負できる喜びを、攻めの走りで表現したい。東京五輪の可能性もあると思うのでチャレンジしたい」と次のステージを見据えた。
文/新甫條利子

国学院大は出雲駅伝初優勝、箱根駅伝で総合3位と躍進したが、今季の駅伝シーズンの自身の走りを「不甲斐ない」と振り返る浦野。日本選手権クロカンの優勝で締めくくり、次のステージへ
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