31日に行われるトリプル世界タイトルマッチの予備検診が27日、東京・五反田のワタナベジムで行われた。海外では行われない日本独自の行事。そのちょっとした合間に、挑戦者の外国人3選手の素顔がチラリとうかがえた。

上写真=ペンダントについて訊かれたシントロンは、「待ってました!」とばかりの表情に

 世界的スーパースター、サッカーのリオネル・メッシ(アルゼンチン)を彷彿とさせる優男、ジェイビエール・シントロン(プエルトリコ)は、昨日までしていなかったペンダントについて訊ねられると、爽やかな笑顔を浮かべ、なめらかに語りだした。

愛おしそうに、報道陣に披露する

「2012年のロンドン五輪に出場したときに、記念にもらったものなんだ」

 五輪のマークとボクシンググローブがデザインされたもの。キラキラと光り輝くのは、それもそのはず「これ、純金だから!」。

画像: 左のメガネをかけた人物がカルデロン・トレーナー。にこにこしながら撮影していた

左のメガネをかけた人物がカルデロン・トレーナー。にこにこしながら撮影していた

 そんなやり取りを、記者に混ざって撮影していたのはイバン・カルデロン・トレーナー。彼もシドニー五輪に出場しているから、オリンピアン・コンビというわけ。プロでは名王者に羽ばたいたカルデロンさんが、記者の中に小さな体を滑り込ませていたのもなんだか微笑ましかった。

画像: ようやく会見が終わった瞬間、口元がほんの少しだけ崩れた

ようやく会見が終わった瞬間、口元がほんの少しだけ崩れた

 先ごろ日本で開催されたラグビーワールドカップで、『笑わない男』というのが話題になったが、ウラン・トロハツ(中国)も、とにかく笑わない。最初は緊張しているのかと思ったが、こう何日も見ていると、「これがナチュラルな姿なんだな」と思えてきた。日本特有の予備検診、撮影、会見と、長い時間から解放されたときだけ、ちょっぴり口元が崩れたのが、なんとも人間らしかった。

会見は、王さんのおかげで徐々に和らいでいった

 来日が遅れ、昨日の公開練習に間に合わなかったシー・リーピン(中国)が、ようやく報道陣に初お目見え。彼女は明らかに緊張していたが、プロモーターで通訳を務める王飛さんがポイントだった。彼の流暢な日本語に報道陣も乗り、気さくな質問が次々に跳ぶと、彼女の緊張感も解けていったのだ。

「タナカ選手のファンなんです。ボクシングスタイルが好き」と言ってにっこり。なぜ田中恒成に惹かれたかというと、昨年9月に行われた木村翔戦を見たから。

 木村が中国で大人気なのはご存じだろう。「あの試合は中国でも放送されましたから」と王さん。それを見たシーは、田中恒成の戦いぶりに魅了されたのだった。

 まさかその田中と同じリングで戦うことになるとは思わなかったはず。
「さっき、タナカ選手に会いました」と言って、嬉しそうに笑顔を浮かべたシーだけれども、王さんに訊けば、「彼女は結婚はしてませんが、彼氏がいるんですよ」とのこと。

 王さんの息子さん(2、3歳くらい?)がグズって駄々をこね始めると、すっと抱き上げてあやしてみせた。子ども好きで手慣れた印象。きっと、吉田実代同様、いいお母さんになるでしょう。

文&写真_本間 暁

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