大晦日の東京・大田区総合体育館で挑戦者10位のウラン・トロハツ(中国)を3回2分29秒KOで下し、3度目の防衛に成功したWBO世界フライ級王者の田中恒成(畑中)。5年ぶりとなる東京のリングの実況席には、ゲスト解説として11月に現役引退を表明した元WBA・IBF世界ライトフライ級王者の田口良一さんが座った。

写真上=大田区総合体育館でゲスト解説を務めた田口さん

「こんなにすごい人とやったんだ」

 1階級上げて、2019年3月に岐阜で田中と拳を交え、判定負け。これがラストファイトになった。久しぶりに生で見るかつての“ライバル”に「すごかったですね。スピードも(今までで)最速だったんじゃないですか」と脱帽した。

「1秒たりと集中を切らさず、全部自分の空間にしていた印象です。自分、こんなにすごい人とやったんだって、信じられないくらい。それぐらい圧倒的でしたね。素晴らしかったです」

思い出の大田区総合体育館

 田口さんにとっては、改築前ではあるものの、中学3年生のときに大田区が2週間に1回開いていたボクシング教室に通っていた思い出の場所。世界奪取、統一戦を含め、9度の世界戦も戦い、大晦日のリングには、ノンタイトル戦を含めて5度上がった。

 引退発表後の12月上旬、大田区総合体育館をバックに撮影をしたときは、「今度田中くんの試合で来たら、どう思うのかな? もし勝っていたら、自分が大晦日に試合をしていたかもしれないわけじゃないですか。複雑な気持ちになるかも」と話していたが、「今日は純粋に応援する気持ちで見れました」と、さわやかな表情でエールを送った。

「今後がもっと楽しみになりましたし、2020年は、さらに飛躍する年になるんじゃないですか」

 ちなみに、まだ“しゃべり”のほうは、「苦手ですね」と苦笑い。解説の大先輩でもある元WBA世界スーパーフライ級王者の飯田覚士さんは「インターバルに入ったCMの間とか、試合が終わったあとは流暢にしゃべるのに。そのまんまやればいいのになー」と笑っていた。

取材◎船橋真二郎

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