31日、東京・大田区総合体育館で初防衛に成功したWBO世界スーパーフライ級チャンピオンの井岡一翔(Reason大貴)が一夜明けた元旦、都内のEBISU K’s BOXジムで会見。ジェイビエール・シントロン(プエルトリコ)戦を振り返り、2020年の目標を語った。

写真上=井岡は腫れた目をサングラスで隠して会見した(写真◎本間 暁)

1年前の悔しさを忘れずに

画像: 被弾を覚悟でシントロン(左)に攻め込んだ(写真◎ゲッティイメージズ)

被弾を覚悟でシントロン(左)に攻め込んだ(写真◎ゲッティイメージズ)

 サングラス越しに、ほのかに見えるのはシントロンの抵抗を物語る腫れ。井岡はこれも「勝利の代償」と受け止めた。

「視界が悪くなっているから、鏡を見なくてもパンパンなのがわかります。4階級目ともなると、対戦相手の質も上がる。綺麗な顔で終わりたいけれど、仕方ないことです」

 前夜は「想像以上に厳しい試合だった」と振り返る。

「被弾は覚悟していた。すごく動く選手だったので、相手が嫌がるようにプレッシャーをかけていき、手応えを感じた。相手の足を止めるために、下(ボディ)から崩していくのが狙いだった」

 昨年の元旦は、マカオでドニー・ニエテス(フィリピン)に敗れた後で迎え「苦い思い出」になっていただけに「昨日はその悔しさを忘れずに挑んだ」。ベルトを守り、家族とともに迎えられた今年の正月は「暮れから妻に任せっきりだった育児に協力したいですね」と、父の顔になって言った。

「望む試合をしていきたい」

 日本人初の4階級制覇、そして初防衛を果たした2019年は「人生の中でもかなり大きな1年だった」とし、「2020年はさらなる高みを目指していきたい」と、新たな決意を示した。

 目指すところとは「やりがいがある、見ている人にも見応えがある、緊張感のある試合」だ。それは「統一戦であり、世界的にも名前の知れた選手との対戦」と言い、「もともと復帰した理由のひとつ」として、改めて海外での戦いを希望した。

 その一番として名を挙げたのは、WBC王者のファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)。フライ級王者の時代にも対戦の話があり、「統一戦が楽しみだった」という存在だ。

「お互いに階級を上げても近いところにいる。いつやってもおかしくないと思う」

 前夜の会見では「現役生活も先は長くない」と話していたが、ゴールは設定していない。「結果次第でどうなるかわからない。これからは一戦一戦、望む試合をしていきたい」。3月で31歳になる王者は、2020年も「まだ見ぬ景色」を追い求めていく。

文◎藤木邦昭

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