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2021-06-26

【日本選手権】村竹が男子110mハードルで日本歴代3位&五輪参加標準突破! 決勝で五輪出場に挑戦

会心のレースで五輪参加標準記録を突破した村竹 写真/中野英聡

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東京五輪代表選考会を兼ねた陸上の第105回日本選手権。3日目の6月26日に行われた男子110mハードル予選2組で、村竹ラシッド(順天堂大2年)が日本歴代3位となる13秒28(追い風0.5m)をマークし、初めて東京五輪参加標準記録(13秒32)を突破。明日27日の決勝では五輪代表内定条件となる3位以内、さらなる自己ベスト更新を目指していく。

 会心のレースだった。

 村竹は、「スタートから勢い良くいって1台目をていねいに越えることで、メリハリをつけることを心掛けた」走りで波に乗り、後続との差を広げていく。フィニッシュラインを越えたときには「13秒3の後半くらいで少し物足りないかな」という体感だったが、電光掲示板には、予想を上回る「13.28」と表示されていた。

「予選で‘標準を切るつもりだったのでほっとしました」と本人は落ち着いた様子で気持ちを表したところに、さらなる伸びしろを感じさせる。

 村竹は、松戸国際高(千葉)3年時の2019年に沖縄インターハイ110mハードルで優勝するなど、高校時代からトップハードラーとして名を馳せてきた選手。名門・順天堂大入学後は、19年世界選手権代表で2学年先輩の泉谷駿介を大きな目標として、少しずつその背中に近づいてきた。泉谷が5月の関東インカレで13秒30と五輪参加標準を突破すると、村竹は日本選手権と同じ会場で行われた6月の木南記念では13秒35(追い風0.3m)をマーク。五輪代表争いに加わる潜在能力を見せつけた。

 その流れのなか、一気に予選で自己ベストを0秒07更新しての五輪参加標準突破。

 この種目には今年4月に13秒16の日本新記録を樹立した金井大旺(ミズノ)、前日本記録の13秒25の自己ベストを持つ高山駿野(ゼンリン)、そして泉谷と、五輪標準記録を突破している選手が3名、さらに予選3組で13秒37(追い風0.3m)の自己ベストを更新した石川周平(富士通)もワールドランキングで五輪出場圏内に付けている。

 激戦となるのは必至。村竹は決勝に向け、気持ちをあらためて引き締める。

「ここで気を抜かずに、気持ちを切らさずに臨みたい。泉谷先輩の記録は越えましたが、まだ一緒に走って勝ったことがないので、(予選と)同じようなタイムを出して、あわよくば勝てればと思います」

 決勝は27日17時25分スタート予定。

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