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2022-05-09

名門青森山田サッカー部から初のプロレスラーが誕生。赤いりんごのマスクマン、山谷林檎?がプロレスラーになった理由【週刊プロレス】

名門青森山田サッカー部から初めて誕生したプロレスラー、山谷林檎?

サッカーの名門、青森山田高校サッカー部。第100回全国高校サッカー選手権優勝を飾り、U18プレミアリーグ、全国高校総体と合わせた高校3冠を達成する全国屈指の強豪校から初めてプロレスラーになった青年が5月5日、地元青森でデビューした。東北のローカル団体「みちのくプロレス」に所属する山谷林檎?、19歳。2021年4月の入門から約1年、青森の名産品りんごをモチーフにしたマスクマンとして初陣を飾った。

青森県田舎館村出身の19歳、山谷林檎?

会場となった青森・はまなす会館は超満員札止めの大盛況。その大半は山谷の知人。母校の先生やかつての同級生、じつに150人を超える大応援団が会場に集まった。対戦相手は現東北ジュニアヘビー級チャンピオン、MUSASHI。団体のフラッグシップタイトルを保持する31歳に突きつけられた圧倒的実力差の前に8分31秒、敗戦を喫した山谷。それでも何度も何度もエルボーを叩き込むガムシャラな姿を客席は後押し。敗れはしたが、真っ赤なマスク以上にアツい山谷の闘志がファンに届いていた。

青森県田舎館村出身の19歳。青森山田のサッカー部時代はレギュラーにこそなれなかったが、3年間必死にグラウンドを駆け回った。だが、青森山田は若くて豊かな才能が集まる名門校。同級生にはグルージャ盛岡入りを果たしたタビナス・ポール・ビスマルクやSC相模原に入った藤原優大がいた。

山谷 「(プロや大学でサッカーを目指すつもりはなかった?)やっぱり(青森山田は)日本のトップレベルなので、まわりを見てプロに行くヤツってこういう選手なんだろうなってわかったので。限界を感じてしまった部分がありました」

サッカーに区切りをつけた山谷が抱いていた、もう一つの夢がプロレスだった。
ドロップキックをMUSASHIに決めた山谷
プロレスファンの父の影響でプロレスを見るようになったのが中学2年生のとき。それからプロレスファンになった山谷璃空(りく=本名)少年は2019年5月6日、岩手・矢巾町民総合体育館大会でおこなわれた王者・剣舞vs挑戦者・MUSASHIの東北ジュニアヘビー級選手権試合を見て、「プロレスラーになりたい」、そんな思いを抱き、2021年4月にみちのくに入門した。

デビューを目指し、練習を重ねていた練習生時代だった。

2021年6月、観戦に行ったグルージャ盛岡戦で同級生ビスマルクがプロ初ゴールを決めた。「自分も負けられないなって気持ちに火がつきました」。それから1年、古き良きプロレス道場での練習生時代を終え、りんごをモチーフにした赤いマスクマン、山谷林檎がついにデビューした。

憧れのレスラーは? こんな質問に山谷は「ライガーさんやカシンさんみたいなレジェンドです」。屈託のない笑顔で、東北のルチャ団体であるみちのくの先輩たちではなく、世界の獣神や悪魔仮面の名前をあげるあたりは今どきの19歳。

りんごモチーフのマスクを被り、入場テーマは故郷青森のご当地アイドル、りんご娘の「ジャワメギナイト」。地元青森を背負って、東北のローカル団体でデビューした山谷。当面の目標は「たくさん練習して強くなって、先輩から勝つことです」。そして、プロ入りを決めたキッカケでもある東北ジュニアのベルトを巻く日を夢見て、今日も山谷は赤いりんごのマスクを被り、みちのくのリングに上がっている。
MUSASHIの強烈なチョップに山谷は顔をゆがめた

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