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2022-05-21

【相撲編集部が選ぶ夏場所14日目の一番】隆の勝、照ノ富士ともに譲らず千秋楽へ

「緊張してしまった」という隆の勝だが、霧馬山を突き落としで破り3敗を守った

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隆の勝(突き落とし)霧馬山

午前中に残念な知らせが届いた。4敗で数字上は優勝の可能性が残っていた宇良が左足首を痛めて休場となった。三賞も有力候補だったが、この休場で受賞はないだろう。

優勝を争う3敗力士3人の中で、最初に土俵に上がったのが隆の勝。対戦相手の霧馬山には十両での対戦を含めても10勝1敗と合い口がいいが、この状況では逆に嫌な相手かもしれない。

立ち合い、隆の勝は前日とは違い頭から低く当たっていった。立ち合いの当たりで押し込み先手を取ると、左からおっつけて左を差し、左四つに組んだ。霧馬山は寄り返しながら遠間から左外掛け。しかし、これは強引で体勢を崩し、隆の勝が右から突き落とすと右手をついた。

トップを守った隆の勝は、「気持ちを切り替えてと思ったけど、土俵に上がったら緊張してしまった。でも、昨日よりはましでした」とホッとした様子。

「突き放して右を差して寄り切りたかったけど、勝ったからよかった。合い口がいいと言っても状況が状況なので、勝ってよかった。本当によかったって思いだけですね」と「よかった」を連発する隆の勝。

「気を引き締めて。明日は自分の相撲を取りたい。2番取るつもりでいきます。ここまできたら(優勝を)取りにいくつもりで」と力強い言葉で締めくくった。

佐田の海は小結大栄翔と対戦し、突き起こされてからの叩きにバッタリと落ちて4敗と後退。照ノ富士は当たってすぐに左で前廻しを取り、正代に何もさせずに寄り切って3敗を守った。

千秋楽の割は全取組終了後に編成され、隆の勝が佐田の海、照ノ富士が御嶽海に決まった。

佐田の海は優勝の可能性があるだけに、必死で向かってくる。対戦成績も拮抗しており、隆の勝にとっては格下でも嫌な相手だ。照ノ富士は負け越してモチベーションの低い御嶽海なので、まず負けないだろう。

千秋楽は隆の勝に勝ってもらって、照ノ富士との決定戦が見たいなと、個人的に思っている。

文=山口亜土

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