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2022-07-23

【相撲編集部が選ぶ名古屋場所14日目の一番】逸ノ城、照ノ富士とトップの2人が相次いで敗れる

正代の引きにバッタリ手をついた照ノ富士

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正代(引き落とし)照ノ富士
 
7日続いたコロナ感染もストップし、何とか千秋楽を迎えられそうだ。十両の優勝争いは2差リードの竜電が幕内の土俵で妙義龍に勝ち優勝決定。
 
幕内の優勝争いは2敗で照ノ富士、逸ノ城、3敗に貴景勝で14日目を迎え、最初に逸ノ城が土俵に上がり明生と対戦。当たってすぐに得意の左上手を取った逸ノ城だが、これを切られて左を巻き替えにいったところを寄り切られて一歩後退となった。
 
貴景勝は強引な小手投げが失敗し、若隆景に腰に食いつかれ、送り出されて痛恨の4敗目。これで照ノ富士が俄然有利になったと思われたが、正代戦に落とし穴が待っていた。
 
立ち合い、左足から踏み込んでいった照ノ富士。その左足が仕切り線の上で滑り、前のめりのまま照ノ富士は前に出た。正代は下がりながらも左を差し込み、右に体を開くと、照ノ富士は土俵にダイビング。優勝を争う3人が敗れて、混戦状況は変わらずとなった。
 
照ノ富士戦の連敗を6で止めた正代は、「勝てたことがうれしいです。負けが続いていたので勝ちたかった」とホッとした表情。

「狙ったとかじゃないけど、体が動いた。覚えてないけど、気付いたら横に開いていた」と振り返る。

「勝ち越した後に気を抜いたような相撲は取りたくないので、千秋楽までやり切ろうと思ったのが、こういう結果になった」と大関の意地を見せてくれた。
 
千秋楽の割はすべての取組が終わった後に編成され、逸ノ城は7勝7敗で勝ち越しを懸ける宇良と、結びは予定どおり照ノ富士と貴景勝の一番が組まれた。
 
逸ノ城が勝てば、貴景勝の優勝の目はなくなり、逸ノ城の初優勝か照ノ富士との決定戦。逸ノ城が敗れれば、照ノ富士が勝ってすんなり優勝となるが、貴景勝に自力優勝の可能性が出て、結びで貴景勝が勝てば巴戦となる。
 
果たしてどんな結末が待っているのか。新型コロナ感染で大混乱に陥った場所も、あと1日となった。

文=山口亜土

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