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2023-12-22

【高校駅伝】女子展望・58校が都大路で激突 今年も1時間7分台決着か

前回大会は長野東高が5区で逆転し、優勝。今年の都大路を制するのは——(写真/田中慎一郎)

高校生たちが京都を駆け抜ける全国高校駅伝が12月24日(日)に開催。記念大会となる女子は地区代表の11校を含む全58校で争う。6年連続メダル獲得中の仙台育英高(宮城)、5年連続メダル獲得中の神村学園高(鹿児島)、前回覇者の長野東高(長野)、6年連続入賞中の立命館宇治高(京都)、2年ぶりのメダル獲得に挑む薫英女学院高(大阪)など、覇権・上位争いはし烈を極める。古都・都大路で繰り広げられる熱き戦いに注目だ。

女子は58校が出場 仙台育英高、神村学園高ら女王奪還に挑む

記念大会となる女子は、都道府県代表と地区代表の計58校が出場する。

注目は前回2位の仙台育英高(宮城)と、同3位の神村学園高(鹿児島)。仙台育英高は直近6年間で3度の全国制覇を達成し、6年連続でメダルを獲得中。対抗する神村学園高は2018年の初優勝以降、5年連続でメダルを獲得している。全国予選となる都道府県大会もこの2校だけが1時間7分台でフィニッシュしており、共に戦力は充実している。

神村学園高は、3000mの高校国内国際記録を持つカリバ・カロライン(3年)がアンカーに控える。仙台育英高は、4区間でどれだけリードを奪えるかが焦点。条件は異なるが、県大会の5区だけを比較すると、仙台育英高はデイシー・ジェロップ(2年)が15分53秒、神村学園高はカリバが14分33秒と1分20秒差。仙台育英高が5区までに1分のリードを奪っても、安全圏とは言えないだろう。

だが、仙台育英高の強みは層の厚さ。橘山莉乃(3年)を筆頭に、3000mで7人が9分30秒を切っており、平均タイムも9分16秒台とレベルが高い。一方、神村学園高は1年生の瀬戸口凛が1区を担う可能性も高く、タイム差を意識したレース展開に持ち込めるかがカギになる。

前回入賞チームもメダル争いに 入賞争いはし烈

 3000m平均タイムで見ると、最上位は前回4位の立命館宇治高(京都)。6年連続入賞中の同校は、総合力の高さで9年ぶりのメダル獲得を狙う。前回1区で区間3位と実績を残した山本釉未(3年)が、再び1区で勢いをつけるか。

前回6位で2年ぶりのメダル獲得を狙う薫英女学院高(大阪)も総合力が高い。府大会では2年ぶりに1時間9分台と10分切り。塚本夕藍(2年)、仁賀あかり(1年)が3000mで9分20秒以内の記録を持つ。

前回覇者の長野東高(長野)は、エースの名和夏乃子(3年)が北信越大会で1区区間賞と復調。前回は1区で区間4位。鹿児島国体の3000mで7位入賞した窪田舞(2年)の成長も著しく、連続メダル獲得を目指す。

前回5位、今年は県勢初のメダル獲得を狙う白鵬女高(神奈川)は、3000mで8分台のジェシンタ・ニョカビ(2年)と、前回1区で区間5位の古田島彩(3年)を2本柱に虎視眈々と上位をうかがう。

3000m平均タイム上位の東大阪大敬愛高(大阪/近畿地区)、須磨学園高(兵庫)や、青森県大会で1時間9分台だった青森山田高、前回入賞の筑紫女学園高(福岡/北九州地区)など、入賞争いは今年も僅差の勝負となるか。

文/新甫條利子 写真/田中慎一郎

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