海老久美子(管理栄養士、公認スポーツ栄養士)
※写真上=ささみと小松菜の中華炒め
写真◎ベースボール・クリニック
◎主菜
<材 料>(球児1人前)
・鶏ささみ肉……100g
(下味)
・酒……大さじ1
・しょうゆ……大さじ1
・片栗粉……大さじ1
・油……大さじ1
・小松菜……100g
・パプリカ(赤)……1/2個
・しめじ……30g
・鶏ガラスープの素……小さじ1
・こしょう……少々
・ラー油……適量
<作り方> 約25分
1)鶏ささみは一口大に切り、酒、しょうゆで下味をつけ、片栗粉をまぶす。
2)小松菜、パプリカは一口大に切り、しめじはほぐしておく。
3)鍋に油の半量を熱し、(1)を入れて両面に焦げ目をつくように炒め、一度鍋から出す。
4)鍋(3)に残りの油を入れ、(2)を炒める。ささみを戻し、鶏ガラスープの素、こしょうを加え、全体になじませ、好みでラー油を加える。
<Point!>
! ささみは、加熱し過ぎると硬くなるので注意。
! 野菜は好みで変更可。
! 油はごま油でもOK。
<栄養量>(球児1人分)
エネルギー 322kcal
タンパク質 27.4g
脂質 14.2g
糖質 18.8g
カルシウム 163.6mg
鉄 3.0mg
カロテン 3650μg
ビタミンA 309μg
ビタミンB1 0.22mg
ビタミンB2 0.32mg
ビタミンC 110mg
食物繊維 4.3g
<Pickup栄養素>
βカロテン
必要に応じて、身体の免疫力を高めるために働くビタミンAに変換される。βカロテン自体も抗酸化作用や免疫力向上の作用があることが分かってきている。風邪や感染症予防など、冬の球児には大きな味方になる栄養素。
体づくりのためのトレーニングをより意味のあるものにするためには、計画的な食べ方(栄養補給)が必要になる。
ターゲットの一つは筋肉の材料であるタンパク質。とは言っても、どうしても運動量が少なくなりがちな冬には、タンパク質と一緒に食材に含まれることが多い脂肪は余分に摂りたくないところ。
そこで、ささみの出番。
ささみは、低脂肪高タンパクの代表的な肉類で、しかも値段も安めと、良いことずくめ。蒸したり茹でたりして、わさびじょうゆや梅肉と和えても美味しいし、酒蒸しにして裂けばサラダの材料や麺類のトッピングにも使えるなど、使い勝手もいい。
今回は、ささみをメーンにごはんがすすむおかずの一品を。
ささみのパサパサ感を払拭するため、下味を付け、片栗粉でコーティング。硬くならないように加熱はほどほどに。
組み合わせには、カルシウムと風邪予防に働くβカロテンの多い小松菜と、これもβカロテン豊富な赤パプリカ、そして季節感のあるきのこをチョイス。彩り鮮やかな炒め物で、お弁当にもピッタリだ。
《PROFILE》
海老久美子(えび・くみこ)
立命館大スポーツ健康科学部副学部長。管理栄養士、公認スポーツ栄養士、博士(栄養学)。全日本野球協会医科学部会委員。JOC強化スタッフ。ジュニアからトップまで、各種目のアスリートへの実践的な栄養教育・サポートを実施。著書に『野球食』『野球食Jr.』『野球食のレシピ 』『女子部活食』(小社刊)などがある。
文責◎ベースボール・クリニック
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