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2021-04-13

【プロレス】前田日明と異種格闘技戦で対戦決定…ドン・中矢・ニールセンとは? マーシャルアーツとは? 1986年9月

前田日明とドン・中矢・ニールセン

 1986年9月、同年の新日本10・9両国国技館大会で前田日明と異種格闘技戦で対戦する相手がドン・中矢・ニールセンに決定した。

 マーシャルアーツの強豪であるニールセンは、当時の日本ではまだ無名。日本でマーシャルアーツなる競技が注目を浴びたのは、1977年のアントニオ猪木vsモンスターマン戦。当初は全米プロ空手と呼ばれていたが、目新しさもあり、次第にマーシャルアーツと呼称されるようになった(諸説あり)。

 統括機関は1976年に本格的なプロ化を目指して発足したWKA(ワールド・カラテ・アソシエーション)。彼らは自分たちの競技を「フルコンタクト・カラテ」「キックボクシング」と呼んでおり、ベニー・ユキーデがスーパースターとして世界に名を馳せていた。

 ニールセンは1960年7月8日、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス出身。188cm、86kg。前田との対戦時は26歳の若者だった。

 クルーザー級のUS王者で4度防衛中。戦績は30戦26勝4敗。15KO勝ち。10歳から空手を始めて、当時は3段。高校時代に柔道、レスリングにも熱中。ベニー・ユキーデの「ジェット・センター」に所属している日系3世(祖父が日本人)だ。

 戦前、前田の試合をビデオで見たニールセンは「前田のキックはスロー。オレのキックは速い。もし彼と闘っても決して負けないだろう」と語っていた。同一戦がおこなわれる10・9両国大会はアントニオ猪木と“モハメド・アリを倒した男”レオン・スピンクスの異種格闘技戦も決定済み。当時、無名だったニールセンは前田との一戦を境に日本マット界で欠かせない存在になっていく。

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