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2021-04-28

【プロレス】狙いは人工関節のヒザ破壊…師匠・マサ斎藤の魂を胸にいざ武藤敬司のGHCヘビー級王座に挑戦! マサ北宮インタビュー

武藤敬司に監獄固めを決めるマサ北宮

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――武藤選手は自身の歴史さえも武器にしていますからね。

北宮 技を失敗したことも1つのトピックスになる。もうやったもん勝ち、目立ったもん勝ちの世界だよ。ムーンサルト・プレスとかスペース・ローリング・エルボーとかは相手に壊されず、自分で断念して未遂で終わってるのに。

――技が未遂に終わっても、場内の雰囲気を一気に引き寄せますからね。北宮さんは何で挑みますか?

北宮 死に物狂いでベルトを取りに行くっていう執念しかない。これまではその執念にチャンピオンが呼応してきたけど、武藤敬司にどうやって受け止められるかでしょうね。

――意地や執念ではどうにもならない世界観が武藤選手です。

北宮 すでに長期政権を前提に「片っ端から挑戦受ける」とか言ってるし、これほどの屈辱はないですよ。

――北宮さんが得意とする相手の攻撃を受けてブルブル震えながら耐える状況が生まれるかもわかりません。

北宮 確かに。ボクがどこまで踏み込めるのか、武藤敬司が踏み込ませてくれないのか。あれほど我を通すチャンピオンの前で、いかにして自分の我を通すことができるかっていうのが勝負ですね。それがこのタイトルマッチの最重要課題ですよ。

――もしかしたら北宮さんの中にあるマサ斎藤さんや佐々木健介さんが武藤選手の我を壊すかもしれません。

北宮 逆に言えば、そこぐらいしかないかも(笑)。そこは自分にしかないスペシャリティーなんで。

――その2つのルーツも武藤戦で生きていきそうですね。

北宮 ことこのチャンピオンシップにおいては最大の武器になるかも。

――さて今年9月でデビュー10周年になります。そのあたりは意識しますか?

北宮 まぁ、辞めなければ誰にだってやってきますからね。そこまで大きなケガなくやってこられたことに尽きるかなって。スタートが健介オフィスで間違いじゃなかったなって、ことあるごとに思いますよ。じゃなかったら、マサ北宮じゃなかったし。

――同世代の中では古き良きプロレスを背負う稀有な存在です。ほかの選手たちはあえてそんな厳しい道を選びませんからね。

北宮 ほかの選手たちと違うキャリアを歩めたことはありがたいですよ。

――だからこそ昭和世代と正面から向き合うこともできるのかも…。

北宮 まさかNOAHで武藤敬司とタイトルマッチをやることになると思ってなかったですけど(苦笑)。

――思えば、プロレス入りも馳浩さんの縁からです。武藤選手とさまざまな間接的なつながりはありますね。

北宮 まぁ、たどっていけば、いろんなところにつながっていくのも面白いですよ。自分でも意識していなくても、周りが過去をつなげてくれますから(笑)。

――北宮さんにもそれだけの過去や歴史があるということですよ。

北宮 意地と執念に加えて、武藤敬司といういろんな意味で強大なプロレスラーの牙城を崩す何かを持っていなければ、簡単に飲み込まれるチャンピオンシップになるだけですからね。チャンピオンが武藤敬司では現在のNOAHを見せることはできない。オレが武藤敬司からNOAHを取り戻してみせますよ。
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