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2021-07-19

【陸上】引退、ラグビー転向を経て復帰した寺田明日香が考える後悔しないキャリアの選び方【連載#5】

東京五輪女子100mH代表の寺田明日香(ジャパンクリエイト)

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ラグビー転向後に大ケガ。「走れる」うれしさを実感

 出産から約2年後、アスリートとして復帰しました。競技は陸上ではなく、オリンピック種目になったばかりの7人制ラグビー。転向当時の私は26歳で、ラグビー関係者の方からお誘いをいただいたのは、実は現役引退直後に続いて2回目でしたが、ラグビー経験は皆無でした。

 3年間、アスリート生活から離れ、年齢も20代後半になっていたので、アスリートに戻ることはもうないだろうと思っていましたが、「オリンピックを目指すレベルのアスリートに戻るとしたら、これが最後のチャンスだろう」と考えると、分からないことばかりでも「やるしかない」と思えたのです。

 しかし、ラグビー選手として活動を始めて半年が経ったとき、試合で右足首(腓骨)を骨折する大ケガをしました。日本代表の合宿にも練習生として招集されていたなかでのケガだったので、ショックがなかったといえばうそになりますが、このケガが、陸上競技に戻りたいと思う一つのきっかけになりました。

 約半年間のリハビリ期間を経てラグビーに戻ったとき、「走れる」こと自体がとてもうれしかったことを覚えています。ただ、ラグビーでまた日本代表候補に挙がるためにアピールできるほど私の能力は高くなく、代表の練習や戦術についていけていないことも段々と見えてきました。

文◎寺田明日香 写真◎BBM

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