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2021-07-19

【陸上】引退、ラグビー転向を経て復帰した寺田明日香が考える後悔しないキャリアの選び方【連載#5】

東京五輪女子100mH代表の寺田明日香(ジャパンクリエイト)

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人生の分岐点で大事にしている3つのこと

 そのようななかで、ラグビー選手を続けるのか、アスリートとしての人生を終えるか、はたまた陸上選手になるのか、という3つの選択肢が出てきました。

 3つの選択肢のなかで、一番不安とリスクを伴ったのは、陸上競技への復帰です。しかし、その不安と自分の想いをてんびんにかけたとき、やっぱり陸上選手としてアスリート人生を終えたいと思ったのです。

 ここまでの私の人生にはいくつかの分岐点、選択肢がありましたが、その都度大切にしてきたことは「今しかできないこと」、「今の自分を一番生かせること」、「選ばずにのちのち後悔しないこと」の3つです。

 私のキャリアにおけるこの考え方は、今までもこれからもきっと変わらないと思っています。

 誰しも人生のなかで大きな選択を迫られることは何度かありますが、選択の仕方に信念があると、良い選択ができるようになるのではないかと考えています。

 ぜひ皆さんも、自分の大切にしたい想いや信念を持って、後悔しないキャリアを歩んでもらえることを願っています。

文◎寺田明日香 写真◎BBM


ラグビーへの挑戦を経て、再び陸上界に戻ってきた寺田選手。東京オリンピックの舞台である国立競技場で開催されたREADY STEADY TOKYOで

Profile
てらだ・あすか
1990年1月14日、北海道生まれ。柏丘中→恵庭北高→北海道ハイテクAC(以上、北海道)→パソナグループ→ジャパンクリエイト。小学生時代に全国で活躍し、中学では伸び悩むも、高校では100mHでインターハイ3連覇、3年時は100m・4×100mRとの三冠。2008年の日本選手権では100mHで史上最年少優勝を飾り、10年まで3連覇。09年のベルリン世界選手権に出場。13年に引退し、大学進学・結婚・出産を経て、16年8月に7人制ラグビー転向。18年12月、陸上競技に復帰し、19年9月に12秒97(+1.2)を出し、19年ぶりに日本記録を更新。ドーハ世界選手権に出場。東京五輪イヤーの今季、4月に12秒96(+1.6)、6月に12秒87(+0.6)と立て続けに日本記録を更新。11年ぶりに日本選手権優勝。東京オリンピックでは決勝進出を目指す。

文◎寺田明日香 写真◎BBM

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