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2021-07-29

【陸上】ママアスリートの寺田明日香が「小1の壁」で見直した結果【寺田明日香#連載15】

東京五輪女子100mH代表の寺田明日香。果緒ちゃんと表彰台へ



食事の影響を実感

 母モードの生活が変わったことで、トレーニング日のスケジュールにも若干、変化がありました。娘を送り出す時間が早くなったため、午前のトレーニング時間が前倒しになり、昼食をしっかり取る時間が確保できるようになったのです。

 毎年、シーズン中は体重が減ってしまう傾向があったので、トレーニング間の昼食をしっかり食べることが栄養士との間でずっと課題になっていました。時間がない日はエネルギーゼリーやプロテイン、おにぎりなどの軽食で対応していましたが、時間を取って量を食べることで、例年よりも体重の変動が少なくなってきています。骨格筋量も増え、ウェイトトレーニングでも昨年より重い重量を持てるようになりました。食事のタイミングや内容、量の影響はかなり大きいのだと改めて実感しました。

 第一次陸上選手期には、食事の内容やタイミングがそこまで大きな影響を及ぼすとは思っておらず、成長に伴うからだの変化があったときに、食事でどう対応すべきか分かりませんでした。結果的に自分で自分を追い込み、摂食障害になってしまいました。逆に、ラグビー選手時代は、とにかく増量を求められ、質より量を重視していたように思います。

 中高生の皆さんは、特にからだが変わりやすい時期ですし、自分のからだの変化についていけず悩むことがあると思います。まずは、自分が成長期であること、からだの変化が起きやすい時期だということを、理解しておくことが大切です。

 栄養士に相談できればベストですが、一人で悩まず、食事をつくってくれている人と一緒に、食事の内容やタイミングを考える機会をつくってほしいなと思います。揚げ物や肉など「茶色いなぁ〜」と思うおかずだけではなく、彩りがあり、「キレイだなぁ〜」と感じるように食卓をそろえていくと、ある程度の栄養素がそろいますよ!

 娘の環境が変わり、大変なことも増えましたが、私のトレーニングスケジュールや食事を見直すことができたので、結果オーライ……!?

 またイレギュラーなことも出てくるかもしれませんが、そういうことも楽しめるメンタル状態でいたいと思っています。

Profile
てらだ・あすか
1990年1月14日、北海道生まれ。柏丘中→恵庭北高→北海道ハイテクAC(以上、北海道)→パソナグループ→ジャパンクリエイト。小学生時代に全国で活躍し、中学では伸び悩むも、高校では100mHでインターハイ3連覇、3年時は100m・4×100mRとの三冠。2008年の日本選手権では100mHで史上最年少優勝を飾り、10年まで3連覇。09年のベルリン世界選手権に出場。13年に引退し、大学進学・結婚・出産を経て、16年8月に7人制ラグビー転向。18年12月、陸上競技に復帰し、19年9月に12秒97(+1.2)を出し、19年ぶりに日本記録を更新。ドーハ世界選手権に出場。東京五輪イヤーの今季、4月に12秒96(+1.6)、6月に12秒87(+0.6)と立て続けに日本記録を更新。11年ぶりに日本選手権優勝。東京オリンピックでは決勝進出を目指す。

文◎寺田明日香 写真◎毛受亮介

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