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2021-08-01

【東京五輪・陸上】アスリートの声:難民選手団・ケレテラの信念「信じれば、難民であろうとなかろうと何でもできる」

難民選手団として出場し、100m予備予選で自己新のケレテラ 写真/Getty Images

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さまざまな思いを胸にオリンピックの舞台に立ったアスリートたち。目標を達成した者、思うようなパフォーマンスを発揮できなかった者、選手が気持ちを発するミックスゾーン(取材エリア)で印象に残った言葉を紹介する。

Dorian KELETELA
ドリアン・ケレテラ(難民選手団)
男子100m

「どんな困難に直面しても、自分のしていることを信じなければなりません。それを信じれば、難民であろうとなかろうと、何でもできます」

 前回のリオ五輪に続き結成された難民選手団。その一人として参加した、アフリカ・コンゴ共和国生まれの22歳のケレテラは、内政が不安定な同国内の武装衝突で両親を失い、17歳のとき(2016年)に叔母とともにポルトガルへ。現在はリスボン在住だが、移動直後から1年間以上は難民センターでの生活を余儀なくされた。「難民は悪い人間というイメージを持つ人もいますが、難民もまた普通の人間です」と自身の経験から訴える。
 陸上はコンゴを離れる直前の15歳から始め、ポルトガルでも継続。晴れてオリンピックの舞台に立つことになった。
 7月31日に行われた男子100mでは午前中の予備予選で10秒33の自己ベストで全体トップで予選へ勝ち上がり、夜の予選2組では10秒41で9人中8着の成績を残した。

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