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2021-11-15

神取しのぶがジャッキー佐藤と“公開ケンカ”…顔面をボコボコにして「最初からこういう形になるのはわかってた」【週刊プロレス】

試合前はクリーンに握手していたジャッキー佐藤と神取しのぶだが…

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 1987年7月18日、ジャパン女子プロレス神奈川・大和車体工業体育館大会で“公開ケンカ”がおこなわれた。対戦カードは元ビューティー・ペアで団体のエース格・ジャッキー佐藤vs神取しのぶ(現・神取忍)。試合前、神取は「やられたからやり返すってこと。仕掛けてきたのは向こうだから」と語っていた。

 この「やられた」というのは、12日前の7月6日の葛西大会。神取は場外でジャッキーの不意打ちラリアットを食らって右目付近を大きく腫らした。

 神取は冗談交じりだったが「最近、ジャパン女子はキックボクシングのルールも取り入れてるんだよ。カウント10でノックアウト」とも試合前に語っていた。ジャパン女子を辞めていこうとしている神取の希望がなぜ通ったのか。カードを組まずに未然に“公開ケンカ”を防ぐこともできたはずだが…。

 復讐は右のパンチから始まった。1発、2発と面白いようにジャッキーの顔面をとらえた。戦意喪失のジャッキーは一時的に場外エスケープ。リングに戻って、パンチを放っていくが空を切る。神取のアキレス腱固め、逆片エビ固めに「決まってないぞ。入ってないぞ」と言ったのが唯一の抵抗だった。

 最後は神取の腕固めで勝負あり。ジャッキーは笑いつつ、拍手をしながらリングを降りた。呆気にとられて観客は声も出ない。ハーレー斉藤、ミス・A、尾崎魔弓といった若手レスラーは、目に涙をためている。

「最初からこういう形になるのはわかってた。ジャパン女子のマットに上がる気があったら、こんな試合はやらない。第一、こんな試合したら、もうここではやれないよ」

 試合後、神取はかすかに体を震わせながら語った。

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