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2021-12-18

前田日明が長州力の“顔面蹴撃”で無期限出場停止…アントニオ猪木「プロレス道にもとる」【週刊プロレス】

顔面が腫れ上がった長州力

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 1987年11月19日、新日本プロレス後楽園大会で前田日明が長州力の顔面を蹴って病院送りにして、無期限出場停止となった。

 両者の対戦は1984年2月以来3年9カ月ぶり。同年6月以降は“ニューリーダー”として共闘関係にあったが、世代闘争が空中分解。前田は長州戦に向けて「好きなようにやらせてもらう。それだけしか言えないな」と語っていた。

 対戦カードはマサ斎藤&長州&ヒロ斉藤vs前田&木戸修&高田延彦。先発を買って出た前田は長州の右側頭部にキック。これで長州は大ダメージ。不覚にもダウンを喫してしまった。

 2回目のマッチアップは8分過ぎ。お互いにかみ合わぬファイトを展開。長州はイラだち、試合前から漂っていたただならぬ緊張感は増幅した。

 そして、ついに問題の場面がやってくる。長州が木戸にサソリ固めを決めようとした。その背後から前田がやってきて、右足で長州の顔面を蹴り上げた。いわゆる“不意打ち”である。

 長州は顔面から流血し、右目の上が大きく腫れ上がっていた。それでもやられっ放しで引き下がれずに前田と一触即発ムード。長州を木戸が、前田をマサが制止するという敵味方の関係が置き去りにされていたことが異常事態であることを示していた。

 エプロンに引き揚げた前田に長州は右ストレートを一閃。前田は平然とアゴを突き出し「どうぞココを狙ってください」というポーズを何度もやってみせた。試合は長州がリキラリアットで高田を沈めて強引に勝負をつけたが、場内は「マエダ」コール一色だ。

 この一戦で長州は右目眼底打撲で全治2週間の欠場を余儀なくされ、前田は「無期限出場停止、自宅謹慎」処分となった。翌日の大津大会前に会見をおこなったアントニオ猪木は「卑怯千万。プロレス道にもとる」と語った。

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