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2025-04-10

“ゴキ”が奏でる人間ドラマ…ガンプロ4・11後楽園で実現する、まなせゆうな&葉月&コグマの初トリオ【週刊プロレス】

“スターダム5期生”(左から)葉月、まなせ、コグマが初トリオへ

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昨年4月にサイバーファイトから独立し、新体制となったガンバレ☆プロレスが4月11日(金)に初の東京・後楽園ホール大会(午後6時30分開始)を実施する。ここでは、まなせゆうながスターダムの葉月&コグマと“同期トリオ”を結成して、春日萌花&YuuRI&まなせあみと対戦する試合をピックアップしたい。

 3人は12年前、スターダム5期生としてともに道場で汗を流し、デビューを目指した間柄。だが、同期3人のトリオは今回が初となる。まなせの思い入れに葉月、コグマも呼応。時を経て、念願の試合が実現することとなった。

 練習生当時、まなせは25歳で、葉月とコグマは15歳。プロレスが好きで入ってきた2人に対し、まなせは愛川ゆず季さんに続く“2代目グラレスラー”を旗印にしていた。当時は葉月がそんなまなせのことを「大嫌いだった」と振り返り、コグマと2人でスパーリングでボコボコにしていた過去もある。まなせのことを「すぐにプロレスを辞める」と思っていた2人。しかし、まなせは粘り強くプロレスの道を進み、ガンプロで“プロレスの楽しさ”に気づき、いまではガンプロ女子“ガンジョ”を象徴する選手になった。葉月とコグマもそれぞれプロレスから離れる時期もあったが、現在は再びスターダムで活躍。結果的にしぶとくプロレス界で生き抜いている3人は、自分たちのことを“ゴキブリの5期生”という。

 まなせは、そう呼ぶ理由をこう説明した。

まなせ「3期生がカイリ(・セイン)さんとか、花の3期生、雑草魂と言われていて、1個上の(彩羽)匠さんは“ゴールデンルーキー”でした。『カッコいいな』と言っていて、うちらは中学校を卒業してきた2人と、売れないグラビアアイドル。なんもないじゃんって。5期ってなんだろうねと言った時、15歳のコグマが『5期というのはゴキブリしか出てこないよね。じゃあ、うちらはゴキだからしぶとく生きようぜ』と言ったの。私はその時まだ多少売れたかったからもっとオシャレなのつけたかったな、と思うけど(笑)。でも、“しぶとく生きる”というのがいまとなってはすごくしっくり来ています。いろいろあって2人もいったんプロレスを離れたけど、戻ってくるってことは、うちらにはゴキブリの魂があるんだなって。しぶとく行こうぜ、這いつくばって行こうぜって」

 後楽園では葉月&コグマを激しく意識する、YuuRIとの対戦が注目となる。葉月が「相手は全然知らないから、このトリオを楽しみたい」と言えば、コグマも「あえて調べないほうが楽しいかな。空気を楽しむほうが好き」。まなせは「YuuRIがすごく2人を意識している。2人とYuuRIは同い年。3人でやることがもちろん一番楽しみだけど、私の同期2人と同い年のYuuRIが2人にどう行くか…というのは個人的に楽しみ。(練習生時代に)私にやったように、思いっきりやってほしい」と語った。

 3人の道がバラバラに分かれてから約10年。やっぱり“ゴキブリの5期生”の思いは、続けてきてよかった、になるのだろう。

まなせ「やれたらいいねと思っていたけど、正直やれないとは思っていた。別の道だし、別の場所だし、いるところが全然違い過ぎて。同じ世界なのにこんなにも会えないんだなと思っていましたね。でも、踏ん張ってよかった。踏ん張り続けたら、こういうことも起きるんだなと思うと、しぶとくやってるって…やっぱりゴキブリって最高だね」

 3人のインタビューはガンプロの公式YouTubeに詳しいが、最後にカメラを回していた今成夢人が“なぜ、しぶとくできた?”と問いかけた。葉月は「プロレスが好きだから」と即答し、コグマは「私は死にたくなかったから」と返答。その言葉を受け、最後にまなせはこう言った。

まなせ「止まってる時がね。私もケガで欠場した時、自分がいなくなっても進むわけよ。欠場期間中も意味はあると思うけど、悔しいじゃん。死にたくないよね。死にたくなかったから、私たちはゴキブリやってる! この3人で集まって試合する時ぐらい、きれいなゴキブリジャンプしたいですね」

 “ゴキ”が奏でる人間ドラマ、それがガンプロ4・11後楽園で描かれる。

<週刊プロレス・奈良知之>

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