7月21日からスタートした世界選手権の競泳競技。現地取材を敢行しているスイミング・マガジンでは、レース後のコメントをはじめ、注目レースの紹介やレースを見て感じたことなどを、少しラフなタッチも入れ込みつつ、紹介していく。スイマガルポだけに、マニアック過ぎたらゴメンナサイ!
写真/200mバタフライで銀メダルを獲得した瀬戸大也。隣を泳ぎ世界新を樹立したミラークを祝福(撮影◎毛受亮介/スイミング・マガジン)
クリストフ・ミラーク(ハンガリー)の世界新は見事の一語だった。男子200mバタフライで、怪物、マイケル・フェルプス(米国)が2009年の高速水着時代にマークしていた1分51秒51を0秒78も上回る世界新記録。銀メダルを獲得した瀬戸大也(ANA)は、「ぐんぐん離されていくから、自分が遅くて、1分55秒くらいかかっているかと思いました(笑)」と最大級の賛辞を送った。自身も自己ベストを0秒17更新。気をよくしているので、今晩(25日)の200m個人メドレー決勝もガツンといってくれるだろう。
そして日本選手が登場するもう1種目の決勝は女子800mフリーリレー。順位をひとつでも上げる力泳をしかと見届けたい。
昨晩(24日)の決勝、女子200m自由形で8位となった白井璃緒(東洋大2年)のレース後のコメントにぐっときた。
「決勝を前に、泳ぐのが楽しみで仕方なかったです」
初めての世界大会出場、初めての決勝レースを前に、こんな心境になどなかなかなれるものではない。
昨秋のシーズンインから世界を意識して練習に取り組んできた白井だが、世界選手権前に行なった高地合宿では、「よくない練習は1回だけ」と平井伯昌コーチが評したほどだった。1カ月以上におよぶ高地合宿は、合計で40回近い練習回数になる。その中で、出来が悪かった練習がたった1回というのは驚異的。今大会での飛躍は必然だったといえるだろう。
「泳ぐのが楽しみで仕方なかった」という心境は、やり残したことがないほど練習を積んだ者だけが得られるものだ。アッパレ、白井!
文◎桜間晶子(スイミング・マガジン)
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